オルフェーヴル産駒のロックディスタウンとクリノクーニングがデビュー戦を快勝し、初の重賞戦となる「札幌2歳ステークス」に駒を進めてきました。父のオルフェーヴルもこの時期はまだ3冠馬になるとは誰もが予想できなかった馬ですし、初の2歳重賞戦は10着に終わっていることからも、過度な信用は危険なようにも思えますが、やはり期待したくなる産駒です。
父が飛躍したレースと言えば東日本大震災の影響で東京競馬場で行われた2011年の皐月賞。ここを完勝し、ここから能力が開花、名馬への街道へと進んでいくことになります。レースでの勝ちっぷりもさることながら、気性の荒さと強烈な個性は一気に人気を集め、「金色の暴君」「暴れん坊将軍」なるあだ名で一躍ヒーローになりました。
その産駒ともなれば期待せざるを得ませんし、後継者の誕生を楽しみにしているファンも多いでしょう。とは言え、オルフェーヴルから引き継いでほしくないのはその気性の荒さ。その気性の悪さがあってこそのオルフェーヴルというところはありますが、気性が良いことに越したことはありません。まだ誕生したばかりの産駒ですが、種牡馬として成功するかどうか?多くの注目が集まります。
前置きが長くなりましたが、個人的に札幌2歳Sではロックディスタウンの方に注目したいと思います。新馬戦ではレースセンスの高い所を見せてくれました。
ロックディスタウンは兄弟馬にタガノエリザベート・キャットコインと重賞ウィナーがいる1本筋が通った血統です。タガノエリザベートは2歳の秋にファンタジーS、キャットコインは3歳の春にクイーンCを勝っており、いずれも早い時期の重賞を勝っています。仕上がりが早い血統です。母ストレイキャットは10頭の産駒を産んでいますが、そのうち7頭が牝馬で、ロックディスタウンもそのうちの1頭です。重賞勝ちの2頭も牝馬で、この血統は牝馬が良く走ります。
札幌2歳Sもきっちり勝って、充実したクラシック戦線に向かいたいところです。ここはしっかり恰好をつけておかなければなりませんね。