名牝から名馬がなかなか生まれないというのはよく聞く話ですが、この馬もまたその宿命に苦しんでいる一頭ではないでしょうか。桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯勝ち馬のファレノプシスです。
これまでサンデーサイレンス、フジキセキ、ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、アグネスタキオン、マンハッタンカフェとサンデーサイレンス系にこだわって配合をしてきましたが、重賞勝ちには未だ至っておらず、スペシャルウィーク産駒のラナンキュラスのフィリーズレビュー2着というのが産駒の実績では主なもの。
いつ頃別系統の種付けを試すだろうか、と思っていますが、今年デビューするのはハーツクライ産駒ということで引き続きサンデーサイレンス系の牡馬ヴィンセントです。所属は父ハーツクライを育てた橋口弘次郎師の息子・橋口慎介厩舎ということで縁を感じる組み合わせです。
注目のデビューは今月17日の阪神芝1800mを岩田騎手で予定しています。祖母キャットクイルからはダービー馬・キズナも出ており、曾祖母のPacific Princessはナリタブライアン、ビワハヤヒデにも連なる血統面では期待のライン。そろそろこの母から大物が出ても不思議ないはず。ぜひ覚えておいてほしい1頭です。