みなさんは良血と聞くと、どの観点で判断しますか?親同士のリーディング争いからも目の離せない種牡馬から見ていくのが基本かもしれませんが、選ばれたものしかなれない種牡馬という性質上、父系から見て良血ではないサラブレッドのほうが少数派と言えるでしょう。そうなるとやはり最終的には母馬を見ることになり、牝系を辿るとどんな馬が輩出されているかが鍵になってきます。
母自身がアメリカやヨーロッパで成績を残した素質馬なのか、はたまた繁殖成績が良く兄・姉がクラシックでも活躍しているのかなど、各自好みの分かれるところとは思いますが、皆さんどなたでも納得のいくであろう統一見解としては「国内外問わず近親にG1馬がいる」ということではないでしょうか。
そういう観点でいくと、もっと後の大きい舞台でみたいような良血馬同士の激突が見られる新馬戦が今週組まれました。土曜の阪神5Rのメイクデビュー、芝1600mに出走するジャンダルムとスターリーステージに注目してみたいと思います。
まずは母がG1馬、短距離女王のビリーヴのジャンダルム。引退後はアメリカに渡り繁殖生活へ入ったため、この仔も逆輸入のマル外となります。というわけで父キトゥンズジョイも馴染みの薄い種牡馬かもしれませんが、日本で活躍している産駒とダッシングブレイズがいます。半姉のフィドゥーシアが翌日のセントウルSでも有力視されており、姉弟が同じ週に同じ競馬場で勝利というのも見られるかもしれません。栗東・池江泰寿厩舎の管理馬で武豊騎手で出走します。
続いて同じディープインパクト産駒のミッキーアイルを兄に持つスターリーステージ。翌日に牝馬限定の新馬戦があるにも関わらず、敢えて牡馬相手にぶつけてくるあたりは陣営の自信の現れでしょうか。こちらは栗東・音無厩舎の管理馬で、鞍上は福永祐一騎手になります。
伝説の新馬戦と言えば芝1800mの印象が強いですが、今年はマイルから伝説の第一章が始まるかもしれません。注目の一戦です。