G2のわりにメンバーがいまいち揃わない不思議なレース。それが京都芝1600mで毎年行われるデイリー杯2歳Sです。歴代勝ち馬を過去10年で見てみると、クラシック勝ち馬は皐月賞馬キャプテントゥーレただ1頭。クラシック直結とは言いがたいレースの1つとなっています。とはいえ、今年は歴史が久々に動くかもしれません。
武豊騎手と福永祐一騎手がしのぎをけずった牝馬クラシックといえば、エアメサイアとラインクラフト、シーザリオの世代を思い出します。そんなエアメサイア産駒から大物がついに誕生。そんな印象を受けるデビューを飾ったのがいまをときめくキングカメハメハとの配合で生まれたエアスピネル。
笹田厩舎と武豊騎手といえば定番といえるコンビとなっていますが、今年の武騎手は久しぶりに2歳馬に恵まれているといえます。キズナでダービーを制覇はしましたが、当時現役だった佐藤哲三騎手の事故がなければおそらく乗れなかった馬です。
そういった意味で、自分でデビューが手塩にかけて育てた馬でクラシック制覇、が久々に今年の2歳馬たちではかなうかもしれません。ポルトフォイユは残念ながら戦線離脱してしまいましたが、先週は松永厩舎期待の1頭・ディープインパクト産駒ラルクで快勝。どの馬でクラシックに挑むか、ぜいたくな悩みとなりますね。
キングカメハメハ×母父サンデーサイレンスですし、新馬勝ちのみのキャリアも問題にしないでしょう。ライバルは小牧騎手から岩田騎手にどうやらシフトしたとみられるシュウジ。とはいえこちらはおそらくマイルがギリギリ。中京・小倉で連勝を重ねてきていますが、京都では厳しいのではないでしょうか。
穴は長岡騎手で挑むメイプルキング。こちらは名牝ロジータの血をひく1頭。先週の京王杯2歳Sを見送りこちらへ焦点を合わせてきました。キングカメハメハ×母父サンデーサイレンスの配合はエアスピネルと同じ。若手騎手で人気がさらに落ちるようならぜひ穴馬でおさえておきたいところです。