無事是名馬。日本に限らず海外のホースマンも理想、納得の言葉かと思います。サラブレッドの脚はガラスの脚とも言われるうえ、その他にも病気などで倒れてしまうなど、アクシデントは枚挙に暇がありません。そういった意味でも、毎年安定してレースに参戦しつつ勢いが止まっていないオーストラリアの女傑・ウィンクスの凄さが際立ちます。
この馬の出走するレースは毎回なかなか頭数がそろわないレースになってしまうくらいの能力の絶対値の高さ。一昨年のG3サンシャインコーストギニーズから始まった連勝は今も途絶えることなく遂に21まで積み上がりました。
この馬の土俵であるオーストラリア1600m~2000mの条件で勝てる馬ははたしているのかどうか。牡馬ならとっくに現役を退いてもおかしくない戦績を残しており、いつ引退するかもわかりませんが、打倒ウィンクスの可能性のある日本から豪州移籍をした馬を2頭ご紹介いたします。
まずは先日ついに念願のG1制覇を移籍先で成し遂げたトーセンスターダム。日本では武豊騎手とともに3歳クラシック戦線を戦い抜き、きさらぎ賞やチャレンジカップも勝利している実績馬です。優勝したG1もマイルなので、いずれはウィンクスとぶつかる可能性も出てきました。
続いて、先日豪州移籍が発表されたアンビシャスも日本ではウィンクスの得意距離で走ってきた経緯もあるため、移籍後にぶつかる可能性は高いのではないでしょうか。トーセンスターダムにリアルインパクトと、近年オーストラリアで結果を出しているディープインパクト産駒でもあります。
また、アンビシャスの元オーナーはアドマイヤで知られる近藤利一オーナーの奥様の近藤英子オーナー。アドマイヤと言えばウィンクスとは戦う距離が異なるでしょうが、アドマイヤデウスも同じくオーストラリアへ移籍となりました。トーセンスターダムも直接のオーナーこそ異なりますが、母はアドマイヤキラメキ。メルボルンカップで非業の死を遂げたアドマイヤラクティなど、豪州に縁のあるオーナーが絡んだ馬たちです。
日本から刺客がやってきたところで、反対にウィンクス陣営がが欧州遠征の可能性も示唆しているだけに、対決できるタイミングはあまりないかもしれません。日本馬ではなくなってしまったためJRAでの馬券販売は望めないでしょうが、出来ることなら販売してもらいたかったと願う競馬ファンはわたしだけではないでしょう。