いよいよクラシック三冠ラストとなる菊花賞が今週末、京都競馬場で開催されます。先週の秋華賞では、これまで2着馬の活躍が目立っていた紫苑Sからは勝ち馬ディアドラがようやく優勝し、父ハービンジャーに初めてのG1勝利をもたらしました。また、森田オーナーもG1初勝利と、初物尽くしの結果となりました。
菊花賞で私が取り上げたいのがマイネルヴンシュ。未勝利脱出を脱出したのはデビューから6戦目、皐月賞の週であり新興勢力の一角として菊花賞へ挑戦します。夏場は舞台を北海道へ移し古馬相手の500万下を、中央開催に戻っては中山の1000万下条件・九十九里特別でも勝利し、本賞金での菊花賞出走の切符を獲得してきました。1000万条件勝ち上がりからの菊花賞勝ち馬と言えばデルタブルースやスリーロールスなども過去にいますので、クラシック未出走で重賞も初挑戦となりますが、あながち格下とは言い切れない面もあります。
またデビュー以来、人気を下回ったのはわずか1回、ということで人気の盲点にもなりやすい馬。鞍上はマイネルホウオウの号泣インタビューもなつかしい柴田大知騎手が今回も継続騎乗で参戦予定。父ステイゴールドで勝ち上がりに時間の掛かった点やその後の成長を見ると今回の大舞台で大仕事を成し遂げる期待感もあります。半兄には2012年の弥生賞勝ち馬のコスモオオゾラもおり、血統的後押しもあります。
柴田大知騎手もクラシックでは皐月賞、ダービーとコンビを組みましたが最後の菊花賞では無念の乗り替わりとなった苦い思い出もあるだけに、この血統にかける思いは強いと思われます。コスモ含むマイネル軍団の大目標クラシック制覇は未だなし得ていませんが、コスモバルクやマイネルデスポットの2着まではあります。
秋華賞に続いて、マイネル軍団・柴田大知騎手のクラシック初勝利と、初物尽くしとなるか。ルメール、デムーロ騎手の活躍目覚ましい今年の3歳三冠。はたして最後の1冠はどうなるか、日本人騎手の意地を見せてもらえるかも含め、注目したいところです。