中京競馬の日曜メインは菊花賞トライアル「神戸新聞杯」です。菊花賞トライアルの中では文句なしの最重要レースで、過去10年の3着以内に入った馬の中から菊花賞馬が6頭もでています。今年は、ダービー5着のプラダリアと9着のジャスティンパレスと少し小粒な印象もありますが、2連勝中の関東の秘密兵器パラレルヴィジョンや青葉賞で1番人気に推されていたレヴァンジルなどの素質馬が揃い、この中から菊花賞馬になりうる馬が出てくる可能性も十分にありそうです。
そんな中で注目しているのは、京都新聞杯で4着だったシルバーステート産駒のリカンカブールです。リカンカブールは、京都新聞杯で12頭立ての最低人気ながら4着と好走しました。その後は休養を挟んで前走小倉の1勝クラス足立山特別に出走し、1番人気で快勝し、神戸新聞杯に臨んできました。
この足立山特別は時計が相当速かったとはいえ、小倉競馬場の2000mを1分57秒6で快勝したのは注目したい点です。ハイペースで1000m通過が57.5秒の速い流れを直線半ばで抜け出しての快勝という内容でした。ラスト1ハロンのラップが11.7秒、その前の1ハロンが12.2秒という好ラップ。ハイペースを先行して1分57秒6という勝時計でこのラップは優秀。前へ行った馬は全て脚が上がっていましたが、この馬だけが伸びていたということは評価すべきでしょう。
先週のセントライト記念を制したガイヤフォースも、小倉2000mの1勝クラス・国東特別を快勝してからの参戦でした。その国東特別は1000m通過が58.0秒のミドルペース、勝ち時計が1分56秒8と相当速いレースを7馬身差で快勝しています。この時、ガイヤフォースは、ラスト2Fともに11秒9で走っています。7月の小倉は1200mで日本レコードもでているくらいの馬場でしたのでこれくらいは出てもおかしくありませんでしたが、痛みも進んできた8月の小倉で好ラップ・好時計勝ちを果たしたリカンカブールも、相当な素質馬であると感じます。
実際、2走前の京都新聞杯・4着も、有利な内を走り続けたとはいえ時計58.6-59.2-12.41はかなり強い内容。実績面で今回は伏兵的な立場での参戦となりそうですが、近2戦の内容からここは十分通用する可能性が高いと見て、有力視したいと思います。