いよいよクラシック三冠の最終戦「菊花賞」が今週22日(日)に京都競馬場で開催となります!菊花賞は最も強い馬が勝つという競馬の格言がございますが、今年はダービーの上位が不在でメンバーのレベルは例年に比べるとやや低いかなという印象があります。果たしてそんな中で本当に強い馬は誕生するのか?勝ち馬にはファンが納得するような強い勝ち方を期待したいところです。
さて、気温もすっかり低くなり、上着を羽織らないと寒い季節となってきましたが、暑さに弱い馬にとっては過ごしやすい季節になってきたのではないでしょうか。しかし、現在は前線と低気圧の影響で全国的に雨が続いている状況です。さらには台風も北上中で週明けにも上陸するなんて予報も出ているくらいで、しばらく悪天候が続きそうですね。
菊花賞当日も雨予報となっており、馬場状態への影響が懸念されます。先週の京都は雨が降り馬場は「重」発表。週中も雨が続いていることから今週も重以上の馬場となる可能性は高そうです。各馬の重馬場適性も気になるところですが、今回は「過去30年で稍重以上で開催された菊花賞のデータ」をもとに、馬場が渋った時の菊花賞がどんなレースになるのかを分析してみたいと思います。
過去に「稍重以上」で開催された菊花賞の結果
着順 | 枠番 | 馬名 | タイム | 通過 | 上り | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2-2 | メジロマックイーン | 3:06.2 | 5-5-2-2 | 47.5 | 4 |
2 | 1-1 | ホワイトストーン | 3:06.4 | 13-13-13-9 | 46.8 | 2 |
3 | 8-18 | メジロライアン | 3:06.6 | 8-9-8-3 | 47.4 | 1 |
着順 | 枠番 | 馬名 | タイム | 通過 | 上り | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3-4 | ナリタブライアン | 3:04.6 | 7-7-6-6 | 34.3 | 1 |
2 | 7-12 | ヤシマソブリン | 3:05.7 | 6-6-6-3 | 35.6 | 2 |
3 | 5-8 | エアダブリン | 3:05.8 | 12-12-10-8 | 35.2 | 3 |
着順 | 枠番 | 馬名 | タイム | 通過 | 上り | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2-3 | エピファネイア | 3:05.2 | 3-3-2-2 | 35.9 | 1 |
2 | 7-14 | サトノノブレス | 3:06.0 | 7-7-6-4 | 36.2 | 5 |
3 | 5-10 | バンデ | 3:06.0 | 1-1-1-1 | 36.9 | 3 |
※1992年以前は上がり4Fでのタイムが記録されているため、第51回菊花賞の上がりは4Fのタイムとなります。
稍重以上のレースは3回のみ、内枠が3勝
過去30年で稍重以上のレースはたったの3回しか行われておりませんので、データとしては非常に少ないですが、勝ち馬は2枠2勝、3枠1勝と内枠が全勝している点は興味深い結果です。
勝ち馬はメジロマックイーン、ナリタブライアン、エピファネイアと、どの馬も歴史的名馬で当時の人気馬ですから能力的な面で勝った部分も大きいと思いますが、稍重以上で人気馬が内枠に入った場合は信頼度がさらに上がりそうです。菊花賞の過去10年のデータで内枠が有利な傾向が出ていることからも、内枠に入った馬には十分注意しておきたいところです。
先行馬が2勝、差し馬の勝率はそこまで
勝ち馬3頭中2頭が先行馬で、差し馬が1頭。この3頭だけを見ると先行馬が有利ということになります。馬場が重くなれば差し馬の末脚が鈍るので前が有利になるということはよく聞きますが、3着内の9頭で見てみると、差しが6頭で、先行が2頭、逃げが1頭となっており、馬券圏内は差し馬の方が多い結果となっております。
しかし、以下の「枠順・脚質データ」を見てみると差し馬の母数がかなり多いということが分かるので、勝率はそこまで高くはないと言えるでしょう。
枠順・脚質のデータ
枠番 | 成績 |
---|---|
1枠 | 0-1-0-3 |
2枠 | 2-0-0-4 |
3枠 | 1-0-0-5 |
4枠 | 0-0-0-6 |
5枠 | 0-0-2-5 |
6枠 | 0-0-0-7 |
7枠 | 0-2-0-6 |
8枠 | 0-0-1-5 |
脚質 | 成績 |
---|---|
逃げ | 0-0-1-3 |
先行 | 2-2-1-6 |
差し | 1-1-1-18 |
追い込み | 0-0-0-14 |
マクリ | 0-0-0-0 |
3歳馬にとっては未知となる3000mの長丁場で、さらに雨で道悪と例年以上にタフなレースとなりそうですが、過去のデータを見る限りではほぼ実力通りの決着となっており、意外に波乱度は低め。菊花賞は最も強い馬が勝つという格言は、あながち外れてはいないのかもしれませんね。