秋のマイルチャンピオンシップへ向けたマイル路線の登竜門とも言える富士ステークス。今年もG1レースの常連とも言える皐月賞馬のイスラボニータや、昨年のクラシックをフル参戦し、いずれも掲示板内とハイレベルかつ抜群の安定感を誇るエアスピネルの2頭を中心に、前走初重賞を果たしたグランシルク、NHKマイルの実績が光るロードクエストなど人気の古馬勢が揃いました。
3歳勢からはG1朝日杯フューチュリティを勝ったサトノアレス、皐月賞2着のペルシアンナイト、G2のニュージーランドトロフィーを勝っているジョーストリクトリ、NHKマイルで4着に好走しているレッドアンシェルとなかなかハイレベルなメンバーが集まりました。
休み明け&叩き2戦目のG2馬・クルーガーの大駆けに期待!
さすがG1への登竜門ということだけあってG3とは思えないレベルの馬が揃ったなぁという印象ですが、今回私が注目しているのは本来のG3クラスの競走にはちょうど良い馬・クルーガーです。クルーガーと言えば、昨年はG2のマイラーズカップの覇者ということで、実は実績的には先に出てきた馬達と遜色はないのですが、そのマイラーズカップを勝ってから、骨折によって休養を余儀なくされ、ちょうど1年の休養を挟み、前走マイラーズカップで復活してきた馬です。結果は、10着と大敗だったのですが、骨折による長期休みで馬体重も+14kgだったことを考えると、その結果も仕方がないと言えるでしょう。
今回の富士ステークスはメンバーがハイレベルなこともあって、前走が8番人気で10着に終わったクルーガーの人気はそれほど上がらないことでしょう。配当的にも美味しく今回がまさに狙い目であると言えます。長期休み明けということで2走目のポカがあったりするものですが、今週の調教時計では坂路で51.9-12.3と好タイムを叩き出しており、むしろ相当の上積みを感じるほど素晴らしい調教でした。叩き2戦目で調教も素晴らしい、実績的にも上位人気が予想される馬と遜色ない、そんな馬が15頭立てで8~10番人気あたりとなるなら、狙わない手はありません。
1年ぶりに出走した前走のマイラーズC時と比較すれば今回は順調の度合いはかなり良いと言えるでしょう。昨年のレースを見る限りでは怪我さえ無ければ良いところまでいっていた可能性は高い馬で、復帰して2走目から調子を取り戻してきた感が出てきた今なら、昨年のマイラーズCで見せたような末脚を発揮できるのではないでしょうか。
さらに、クルーガーの父はキングカメハメハということで重馬場もこなせる産駒が多いことからも、週末の雨予報は歓迎でしょうし、今回乗り替わりで騎乗する内田騎手もG3京成杯で1度乗っていて3着に持ってきていますので、相性的にも悪くありません。
マイルチャンピオンシップに向けた富士ステークス。今年は、長期休み明けを叩き2走目のクルーガーが、その実績と上積みできっとオイシイ配当を持ってきてくれることでしょう。