JRAに通年免許を取得した外国人騎手が所属を始め今年で3年目となります。初年度から外国人騎手旋風は巻き起こっていましたが、今年は更に勢いを増してきた様相を呈しています。リーディングをひた走っていた戸崎騎手でしたが、ルメール騎手が先週いよいよ捕らえ逆転を許してしまい、後ろに迫るデムーロ騎手との差もわずか。そして、単純な勝ち星のみならず重賞戦線において一層輝きを放っており、秋のG1も開幕して3レースが終わったところですが、全て外国人騎手が優勝しています。今週の天皇賞（秋）では一矢報いてもらいたいという願いからか、外国人対日本人の構図が敷かれていますが、果たしてどのような結末が待っているでしょうか。

そんな中、創設6年目の若い重賞ということもあり、未だ外国人ジョッキーの優勝していないレースとなるのが東京競馬場で開催されるアルテミスステークスです。一昨年のメジャーエンブレムに昨年のフローレスマジックと、ルメール騎手が続けて2着までなら来ていますが、まだまだ日本人騎手が意地を見せてくれています。

今年はデムーロ騎手の参戦はありませんが、ルメール騎手は新馬戦を別次元の上がりで勝ち抜いてきたトーセンブレスに騎乗し、引き続き出走予定です。道営からコスモス賞、札幌2歳Sで中央勢とぶつかり合ってきたミスマンマミーアや、札幌2歳S4着から巻き返しを計るゴールドシップの姪っ子シスターフラッグなどもおり、頭数も揃う面白いレースになりそうです。

ここ2年の傾向や今年絶好調であることを考えると、馬連でルメール騎手から流せば良さそうな気もしますが、データとして採用するには過去2年というのは些か心許ないものがあります。不思議と2着からG1馬が誕生する傾向のある出世レースということもあるので、馬券妙味も加味してできればルメール騎手以外で来年のクラシックの匂いがする馬、ラッキーライラックを狙ってみたいと思います。

札幌2歳Sのロックディスタウンで産駒初重賞勝利を早くも手にしたオルフェーヴル産駒の牝馬が、東京の重賞でどのような競馬をするのかというのも興味が有る所です。デビューは新潟ということで左回りを経験し、瞬発力を発揮しての勝利だったことから今回の舞台は悪くないでしょう。気になるのは今週末の天気。先週は台風に振り回され、泥んこ馬場での競馬となりました。現時点で週末は雨予報。切れ味にかけるタイプであれば、馬場のしぶり具合次第では疑問符をつけなくてはいけないかもしれません。当日のお天気、馬場状況もご確認の上、ぜひ検討に加えてみてほしい1頭です。