【JRAスプリンターズS予想2022】タイセイビジョン、力付けて雪辱Vへ

さあ、いよいよ2022年秋冬のG1戦線が開幕。開幕を飾るのはスプリント王を決めるスプリンターズステークスです。

2年前のグランアレグリアのような絶対的王者のような馬は不在ですが、今年の高松宮記念を制したナランフレグ、昨年のNHKマイルを制したシュネルマイスターの2頭のG1馬を中心に、気性難が安定してきて強い結果を出せるようになったメイケイエールや桜花賞3着のナムラクレア、小倉のCBC賞で日本レコードを出しているテイエムスパーダといったレベルの高い素質馬が揃っています。

そんな中で注目しているのは、タートルボウル産駒の5歳牡馬タイセイビジョンです。タイセイビジョンは典型的な追い込み馬で、近2戦は小倉で行われたG3のCBC賞と北九州記念に出走し、いずれも上がり最速で2着に食い込んでいます。勝ち切れていないとはいえ、2戦とも勝馬とのハンデ差が大きく、CBC賞が9kg、北九州記念が6kgもあった中での2着は負けて強しの内容。今回はハンデ差による影響はありませんので思い切って勝負できるでしょう。

何よりもタイセイビジョンに注目しているのは、昨年のスプリンターズステークスの結果です。昨年のスプリンターズステークスでは、最後方から上り最速ながら12着に終わっています。ただ、スタート直後に隣にいたメイケイエールが外々に斜行し、何度も前を邪魔された挙句に位置取りも最後方になるという致命的な不利がありました。

その後は少し調子を落としましたが、しっかり立て直して近2戦は好調ぶりをアピール。極端な脚質だけに展開に左右されやすいところはありますが、近走は安定して終いの脚を生かしてくる競馬ができるようになってきており、一級品の末脚にさらに磨きがかかってきています。陣営にとっても昨年の雪辱を晴らすために、ついにここまで来たという想いはあるでしょう。

ということで今年のスプリンターズSは、昨年の雪辱を晴らすために力を付けてきたタイセイビジョンが追い込みを決め、悲願のG1初制覇を果たしてくれることに期待したいと思います。