東京競馬の日曜メインはマイル重賞「富士ステークス」が行われます。マイル王決定戦となるマイルチャンピオンシップを目指すマイラーが集結するレースで、一昨年の2020年からG2格上げとなった重要な前哨戦です。
格上げ3年目となる今年は、NHKマイルCの勝馬ダノンスコーピオン、朝日杯FS・2着のセリフォス、毎日杯の勝馬ピースオブエイトと今年もG1級の馬が多数出走。
強力な3歳馬が出走する今年の富士ステークスですが、注目しているのはルーラーシップ産駒の4歳牡馬ソウルラッシュです。
ソウルラッシュは父が2000m以上の重賞で活躍していた馬だったこともあってか、デビュー以来中距離を中心に使われていました。新馬戦こそ勝利したものの、そこからは勝ちきれない競馬が続き、3歳12月に初めてマイル戦に出走したところ、見違えるような競馬で快勝。その後はマイル路線に転じ、4連勝でG2マイラーズカップを制するまでに飛躍しました。
勢いそのまま挑んだ春のマイル王決定戦・安田記念は13着に大敗しており、今回は巻き返しを狙っての参戦となります。安田記念では6番人気に推されましたが、勝ち時計が1分32秒3の好タイムで多くの馬が上り3ハロン32秒台をマークするという上り勝負になったこともあってか、自身初の二桁着順となってしまいました。
それでも勝馬ソングラインとは0.6秒しか差がありませんでしたし、レース内容を見ても最後の直線でスローペースだったことで全馬が横一線に並んでの追い比べとなった中、ソウルラッシュは十分脚が残っていたように見えました。ごちゃついた各馬に何度も挟まれ、立て直して進路を変えてもまた挟まれと競馬になってませんでした。これはかなりの不完全燃焼だったことでしょう。力負けではないだけに、まだ見限るには早すぎる1頭です。
不完全燃焼となった安田記念のリベンジを秋のマイル王決定戦で果たすためにも、今回のレースに臨む厩舎関係者、そして馬もリベンジに燃えているはずです。
ということで今年の富士ステークスは、安田記念の不完全燃焼からのリベンジを狙って再出発となるソウルラッシュが、再びマイル路線での連勝街道を突っ走ってくれることに期待して応援したいと思います。