今週土曜日開催の東京スポーツ杯2歳ステークスでは毎年ハイレベルな戦いが繰り広げられています。過去10年の勝ち馬を見てもナカヤマフェスタ、ローズキングダム、サダムパテック、ディープブリランテ、イスラボニータ、サトノクラウンと6頭ものG1馬を輩出しています。また早熟馬だけではなく、クラシックで活躍する馬から古馬になって大成する馬まで、満遍なく出ているレースでもあります。
紛うことなき出世レースではありますが、今年は9頭と少頭数の登録になってしまったのは、この2頭が出てくるからでしょうか。新馬戦で素質馬ヘンリーバローズとの一騎打ちを制し、続くOP野路菊Sも連勝でここへ挑むワグネリアンと、上位陣のその後の勝ち上がり率の非常に高い新馬戦を勝ち抜いたルーカス、1勝馬ながらモーリスの全弟という血統背景からもこちらが1番人気になるかもしれません。
馬券検討する上でこの2頭のどちらも外しての予想は厳しいかと思いますが、こういうときこそ穴馬の単勝に妙味あり、ということでコスモイグナーツに今回注目をしてみたいと思います。
新種牡馬エイシンフラッシュから出た2歳OP勝ち馬ということでもう少し評価されても良いところ。勝ち星で言えばワグネリアンとは互角ですが父ディープインパクトとの差か、はたまたビッグレッドファームと金子真人HDとの実績の差か、下馬評では明暗くっきりと分かれています。
そんな中、あえてコスモイグナーツに注目したい理由はその脚質にあります。今回逃げ馬と言えるのはこの馬しかいません。ルーカス、ワグネリアンが構成で牽制しあいマークを引きつけているうちに前残りになるといったケースも想定されます。
そして頼もしいのが不良馬場で行われたアイビーステークスもこなしている点。雨模様が続き、土曜日の予報も雨となっている南関東。重馬場未経験のルーカスが1番人気になりそうな点を考慮すると、波乱の兆候は充分出ているといえるでしょう。