スプリントはやや短く、マイルになるとやや長いという距離適性の馬にとってオープンクラスは中々適鞍が見当たらないというのがつらいところといえるかもしれません。
適性自体とその幅広さはそれぞれ競走馬の持つ個性ですが、非根幹距離に狭い適性を持つ馬というのは絶対的な能力が高くともハイレベルな舞台に上がりづらいというのはよく言われるところです。
それもまた個性といったところで注目してみたいのが、久しぶりに適鞍に出会えた3歳馬のプルパレイの出走予定の、今週日曜東京11レースに組まれているオーロカップです。
芝1400m戦のハンデ戦ということもあり、様々な路線から馬が参戦します。前走でダートを使っていた馬の登録もあり、試行錯誤の陣営の参戦が多いだけに難解なレースとなりそうですが、3歳馬のプルパレイにとっての最大の強みは芝1400m適性の高さといえそうです。
クロッカスステークス2着、ファルコンステークス1着と、芝1400m戦のみに絞って戦績を見るとオープンクラスで十分勝ち負けができる下地がある中、NHKマイルカップ15着、函館スプリントステークス15着といった大敗も喫しており、相手関係もさることながら距離適性がかなり左右する戦績となっています。
デムーロ騎手が長く主戦をつとめてきた1頭ですが、武豊騎手騎乗を経て今回は三浦騎手に乗り替わっての参戦となります。今月3日に行われたJBCスプリントではダンシングプリンスで逃げ切りダートG1を勝利しており、ダートですが短距離で好騎乗を見せてくれたのは好感が持てます。こちらも好位からの競馬ができる馬なだけに、勢いそのままに同馬も勝利へと導いてもらいたいところです。
エリザベス女王杯の裏開催とはなるものの、オープンクラスのメインレースで存在感を示しておくのは騎手としては必要だと思われるだけに、登録馬中唯一の3歳馬でどこまでやれるのかも含めて注目したいですね。