以前ご紹介いたしましたアイルランドのディープインパクト産駒、サクソンウォリアーを覚えているでしょうか?現2歳馬ですが、ブックメーカーから発売されている英ダービーの前売りオッズに名を連ねるほどの期待馬という形でお届けしましたが、当時はまだまだ1勝馬。ところが、気がつけば何とディープインパクト産駒のイギリスG1初勝利という快挙の立役者となりました。
レースは10月28日にイギリス・ドンカスター競馬場で開催された芝1600の2歳G1・レーシングポストトロフィーでは1番人気に支持されました。道中は4番手で進み、残り500m付近で先頭に立つも、追い込んできたロアリングライオンに一旦前に出られましたが、差し替えして見事優勝を手にしました。管理調教師は先日行われたジャパンカップのアイダホでもお馴染みのオブライエン師ということで、英ダービー制覇も現実味を帯びる話となってきました。
最後競ったロアリングライオンもデビューから無敗の3連勝でG2ロイヤルリッジSを制してここに挑んだ本格派。展開から見てもレースレベルは及第点。ブックメーカーもこの結果へ敏感に反応し、ダービーの単勝オッズが4.5倍から6倍まで下がりました。
今後の課題は距離の克服となりそうです。2歳戦ということで仕方ない面もあるのですが、過去使われてきたレースは1600mのマイル戦ばかり。本番は2400mと1.5倍の距離延長になります。しかしながら、父がディープインパクト、母の父はガリレオということで、血統面から見れば距離延長に不安はなさそうです。
日本の誇るリーディングサイアー・ディープインパクトの血がイギリスでも花開きつつあります。このまま順調に行けば凱旋門賞で日本馬の前に立ちはだかる存在となる可能性もある馬です。ぜひ今後のレースにもご注目下さい。