今週はホープフルステークスのG1昇格により2歳牡馬唯一のG1の役目を終え、マイル王決定戦となった朝日杯FSが開催されます。G1が増えた影響か、地方からの転厩緒戦となるイシマツが本賞金110万円で出走可能なフルゲートぴったり18頭のエントリーとなりました。
ルメール騎手は注目馬でもあるタワーオブロンドン、ステルヴィオの2頭ともにデビューから乗り続けてきましたが、今回はタワーオブロンドンを選択し、ステルヴィオにはC.デムーロが騎乗することとなりました。実績から見るにマイルに向いているのはステルヴィオかと個人的には見てしまいますが、鞍上が肌で感じた判断がどう出るかも見ものです。
そして、出走馬全体から私が注目したのはヘニーヒューズ産駒のムスコローソ。過去3戦では東京2戦、新潟1戦ということで今回初の右回りを経験します。鞍上はテン乗りで池添騎手となりますが、手塚厩舎とのコンビで重賞というのも珍しい組み合わせだけに、来年以降を見据えてのものかピンポイントでのものかも見どころの1つですね。
そんなムスコローソは、新潟2歳Sではデビュー戦でのパフォーマンスを買われ1番人気に推されるも、終始後方のまま大敗を喫しました。しかし、秋の始動戦の500万下ではきっちり巻き返し優勝しています。重賞1番人気を背負った馬が今回は混戦模様の中、かなり人気を落としての出走となりそうなだけに馬券妙味には期待ができます。池添騎手も今年の桜花賞でのレーヌミノルや宝塚記念のスイープトウショウなど、阪神コースでの一発には定評があります。
また、ヘニーヒューズ産駒アジアエクスプレスも中山開催時代に優勝しているレースで、管理調教師も同じく手塚調教師と、初の右回りにして思わぬ適性を見せてくれる可能性もあります。阪神開催となった2014年以降でもダノンプラチナやサトノアレスと輸送で不利に思われる関東馬が健闘しているレースです。
どの馬も除外無く出走可能で、おそらく年内最後のレースとなるだけに、渾身の仕上げでくることでしょう。近年はクラシック直結と言い難いレースになっていますが、ホープフルSとの明確な役割分担でどのように傾向が変わるか、来年を見据える上でも注目したいレースです。