阪神競馬場、今年の最後の開催となる28日。今年も様々なドラマがありましたが、今年も28日で阪神開催は終了。次回阪神開催は2月下旬までありません。そんな阪神開催最終日のメインレースはダートのオープン競走「ベテルギウスステークス」です。ダート1800mで争われる一戦となります。
今年のメンバーは意外に能力差がある構成となっておりますが、その中で今回注目している有力馬は、前走で地方交流重賞の浦和記念を2着馬に6馬身差をつけて圧勝したマイネルバサラです。ダートの中距離路線では安定した強さを見せている一頭です。
前走は直線が極端に短い浦和競馬場の浦和記念で勝利を挙げており、強力な先行力が持ち味の馬です。さらに不良馬場だった近2戦を連勝している点は、パワーの阪神と言われる今回の舞台では好材料となります。
阪神のダート1800mは途中に急坂もあり、道中スローペースになりがちで前を行く馬の脚は止まりにくいコースです。基本的に追い込み馬には厳しいコースで、逃げ・先行に有利なコース形態と言えるでしょう。最近は後ろに控えていた馬でも向正面の終盤の下り坂でスピードに乗せて3コーナー手前から勢い良く上がってきて、最終コーナーまでに2,3番手あたりまでポジションを取りに行くといった馬も目立ちますが、下りの加速度を利用して流れ込める構造はやはり先行できる馬にとっては有利となります。
マイネルバサラの阪神ダート1800mの実績は「0-0-0-2」と好走歴はありませんが、現在阪神ダートは先週に凍結防止剤が撒かれたことで馬場が重くなっており、この馬向きのパワーが求められる馬場となっている可能性が高そうです。先行力があるということだけでも注目したい一頭ですが、馬場と展開次第では勝ち負けになるでしょう。
父はインカンテーションやキングズガードを輩出しているシニスターミニスター、母のサザンレイスターは大井でデビューし通算27戦0勝で引退。サザンレイスターにとってはマイネルバサラが重賞初勝利を果たした初の仔となります。デビュー戦では一頭だけ次元の違う末脚で後方外から一気に他馬を捲ってゴールしインパクトある勝ち方を披露してくれました。その後は条件戦で苦戦しながらもレース毎に成長していき、ついには浦和記念を勝つまでとなりました。能力的にはこの世代でもまだまだ上位の可能性を秘めている馬なので、これからの走りにも期待したい一頭です。ベテルギウスステークスはこの馬から勝負して、今年の阪神開催を締めたいと思います。