寒さが厳しくなってきましたが、そんな新年早々の季節に京都で行われる名物ハンデ重賞、「日経新春杯」が日曜日に京都競馬場で行われます。ここを叩いて春の天皇賞を使いたい馬や、ハンデ戦を活かして重賞級やG1級と力試しをする馬など、厩舎や馬主さんにとっても今後を占う重要なレースとなっております。
近年は頭数が集まらず、今年も出走頭数は残念ながら12頭と少ないですが、1番人気が有力なミッキーロケットを除けば各馬一長一短の混戦模様といった具合で、最軽量52kgのハンデの馬が5頭も出走と、なかなか面白い構図となっております。
穴をあけるのはダート馬か?ガンコ、芝でも実力発揮できるか
そんな中で私が注目しているのはそのハンデ52kgの5頭のうちの1頭、ガンコです。ガンコってあの頑固・・・?と変わった馬名に反応する方も少なくないと思いますが、馬名の意味由来が「ごうじょっぱり、かたくな」ということなので、まさにあの頑固という名前を付けられた馬です。名前の付け方には賛否両論あるところでしょうが、この馬に注目しているのは、その名前にそぐわない素直で鮮やかな競馬にあります。
ガンコはデビュー5戦目でダートへ転身。4歳の年末まではずっとダートを走ってきたダート馬でした。そして前走の江坂特別で2歳時以来、実に20戦ぶりとなる芝レースに参戦してきました。通常ですとダートを走ってきた馬の芝レース初戦は通用しないパターンが多いですし、この馬に関して言えばその前のレースで12着に惨敗していたこともあり、単勝54.4倍の7番人気と評価もそこまで高くありませんでしたが、レース本番では道中逃げ馬にぴったりとついていき、直線で抜け出すと差し馬の追撃をセーフティーリードを守りながら2馬身差でゴールという好内容の圧勝。
ペースとしては少頭数のスローという発表ですが、同じ日に行われた1600万2000mのレースの勝時計が2分01秒7だったのに対して、2400mと2ハロン長いレースの経過タイムが2分01秒3だったということは、1600万のレースと比較しても厳しいペースだったと言えるのではないでしょうか。その厳しいレースを2番手から抜け出すと言う優等生的な素直なレースで快勝したのですから、やはりガンコは芝でこその馬だったのでしょうし、芝の長距離でこそ素直なセンスが活かされたのでしょう。
となれば、今回はいきなりのG2という格上挑戦となりますが、その分ハンデも52kgと軽いですし、重賞の常連もハンデの重い馬達を中心に何頭か出走してきましたが、どの馬も近走安定して好走しているとは言えない程度です。最終追い切りでは併走馬を4馬身ぶっち切って自己ベストを更新しており状態は良好。今のガンコなら格上相手でもハンデ差とその素直な競馬センスを活かしていきなり通用することも十分にありえると思われます。
ということで、G2日経新春杯は軽ハンデのガンコを中心とした馬券で勝負をしたいと思います。