さあ、いよいよ今週は2022年中央競馬の集大成となる有馬記念が行われます。フルゲート16頭にG1馬7頭、G1・2着馬3頭と2022年ラストを飾るのにふさわしいメンバーが揃ってくれました。
そんなハイレベルな一戦が期待できそうな今年の有馬記念で注目しているのは、3歳馬ボルドグフーシュです。ボルドグフーシュはまだ重賞未勝利の身ですが、前走の菊花賞で2着に好走しており、一躍有力馬に躍り出た馬です。菊花賞までは追い込み一辺倒の馬で、如何にも長い直線で末脚を発揮するタイプと思われていたのですが
、前走の菊花賞では3コーナーから少しずつ位置取りを上げて、4コーナーでは外を捲り気味に上がっていくと、ハナ差の2着と惜しい結果を残しました。
そのレースっぷりを見て思い出したのが、ボルドグフーシュの父の父グラスワンダーです。グラスワンダーは98~99年の有馬記念を連勝し、2勝目はスペシャルウィークと大接戦の上僅差で制しています。2勝ともボルドグフーシュのように少しずつ位置取りを上げて、捲り気味で4コーナーを上がっていききっちり勝ち切るという内容でした。とくに99年はスペシャルウィークの猛追を抑え、史上3頭目の有馬記念連覇を果たして快勝しており、同レースを過去最高の有馬記念と称するファンも少なく無いのではないでしょうか。
その有馬記念最強馬グラスワンダーの血を引く、ボルドグフーシュが彷彿とさせるレースを菊花賞で魅せてくれたのですから、期待度は高い1頭です。
さらに、今回鞍上が福永騎手に乗り替わるのですが、福永騎手は先日調教師試験に合格し、来年の2月に引退することになっているので、今回の有馬記念がラスト騎乗となります。意外なことに福永騎手は、これまで有馬記念を勝ったことがないのでラストチャンスとなります。最後の最後に暮れのグランプリを制し、史上4人目の8大競走完全制覇の偉業を成し遂げ、メイクドラマとなるかに注目です。
ということで2022年有馬記念は、有馬記念最強馬グラスワンダーの血を引くボルドグフーシュが福永騎手のラストグランプリの勝利を見事にサポートし、自身初の重賞制覇がG1有馬記念という素晴らしい結果を魅せてくることに期待して応援したいと思います。