【AJCC予想2018】ゴールドアクターは“鉄板”か?それとも“危険な人気馬”か?

先週末は京都競馬場で日経新春杯が行われ、1番人気パフォーマプロミスが快勝しました。先週の日曜日の京都競馬はまさにデムーロデーといった感じで、1日6勝の固め打ちを果たしました。戸崎騎手の重賞3日間連続勝利に続きミルコ騎手も調子を上げてきており、年始早々から昨年のリーディング上位同士が激しく火花を散らしております。

さて、今週末は中山でアメリカジョッキークラブカップ(AJCC)が開催。この時期の中・長距離路線を行く馬は関西馬は日経新春杯へ、そして関東馬はAJCCへ向かうといったイメージがあります。先週の日経新春杯の結果と照らし合わせてこの路線の展望を占うためにも、今週のAJCCは見逃せない一戦と言えるでしょう。

ゴールドアクターは危険な人気馬か?

まずは、何と言ってもグランプリホースのゴールドアクターの始動戦というところに注目が集ます。2015~2016年の有馬記念で1,3着に入着し、連続馬券圏内の実績があるゴールドアクターですが、昨年は8月には帰厩したものの体調が戻らず有馬記念を回避。満を持しての復帰戦となるAJCCは多くファンや関係者の注目が集まります。

中山コースは8戦して掲示板内は100%の中山巧者。ここは狙い済ましての挑戦でしょう。前走の宝塚記念(2着)から間が空いて今回は約6ヶ月ぶりの実戦となりますが、阪神から得意な中山コースへと替わる点や、メンバーの格も一気に落ちる点からも、ここはゴールドアクターが優位に立っていると見て良いでしょう。

さらに今年は名手・武豊騎手と新コンビを組むということでさらに注目度が増しております。同馬を管理する中川調教師は「新たな面を出してくれることを期待」とコメントしており、名手の手綱さばきにも注目したいところです。

G1馬で武豊。このメンバーを相手にこのコンビなら恥ずかしい競馬はさせられません。とは言え、7歳馬で半年以上の休み明けはさすがに厳しいと見るファンも少なくないでしょう。実績面からも今回は1番人気が濃厚ですが、状態が整わずに回避した有馬記念のことを考えると、状態面にやや不安がある今回は危険な人気馬という見方も出来ます。先週の日経新春杯では上位人気のミッキーロケットとモンドインテロが飛んだ例もありますし、個人的にはゴールドシップが1.3倍の圧倒的1番人気で馬券圏外へ飛んだ2015年のAJCCが強く印象に残っていることもあり、どうしても慎重に考えたくなってしまいます。

その他は、菊花賞5着のダンビュライトや、セントライト記念を制したミッキースワローが有力。雨で不良馬場の激戦となった菊花賞を走った2頭ですが、ダンビュライトは菊花賞後に年末のサンタクロースSに出走して優勝しており、すでに回復している模様。前走はいかにも相手が楽だっただけに、ここはまさに試金石となる一戦です。中山は弥生賞と皐月賞で3着の実績もありコース適性も問題なし。先週絶好調だったミルコ騎手が手綱を握るという点でも要注意しておきたい一頭です。

ミッキースワローは菊花賞後の久々のレースとなりますが、中山は3戦2勝の実績で得意な舞台。距離も実績のある2200mに戻る今回は楽しみな存在です。菊花賞はいかにも不向きという印象の不良馬場の中で6着なので悲観する内容ではありませんでした。セントライト記念では一瞬で皐月賞馬のアルアインを置き去りにし、キレ味のある末脚を披露。今回は最終週の中山ということである程度パワーが必要な馬場となっている可能性も高く同じ脚が繰り出せるかはわかりませんが、鞍上は当レースで過去6勝をあげている「AJCC男」の横山典弘騎手。巻き返しが期待されます。

ゴールドアクターを危険視するならダンビュライトかミッキースワロー、いずれかの馬から狙ってみるのがよいかもしれませんね。何れにせよ、今年は登録段階で12頭と少頭数ですが、上位メンバーには中山巧者と言えそうな馬が揃っており見応えのある面白いレースとなりそうです。