今年の東京新聞杯にはG1馬が3頭も出走する予定となっており、豪華なG3となりそうだ。中でも昨年のヴィクトリアマイルの覇者である牝馬のアドマイヤリードは、54キロと斤量面で非常に大きなアドバンテージを得ることができたと言えるだろう。
唯一の誤算は騎乗予定だったルメール騎手が2週間の騎乗停止で騎乗できなくなってしまった事。予定では藤岡康太騎手とコンビを組む予定となっているが、この馬とは過去に三度騎乗しており2着2回、5着1回と悪くはない。しかし3戦とも関西圏での騎乗であるように、藤岡騎手の東京コースでの好騎乗というのは正直イメージしにくいところがある。目標は春のヴィクトリアマイルなのでここは是が非でも勝たなくてはいけないというわけではないが、G1馬に乗る以上は不甲斐ない騎乗だけはしてほしくないところだ。
もう一頭のG1馬・サトノアレスは2歳G1を制してからは重賞では凡走続きの気分屋、前走のニューイヤーSで約2年3ヶ月ぶりの勝利をあげた3頭目のG1馬・ダノンプラチナも蹄や腰にいろいろとあった経歴を持つ馬ゆえに不安は拭えない。さらに昨年安田記念4着と善戦したグレーターロンドンも出遅れが多い馬で安定感に欠ける面があり、そろそろ疲れが心配なダイワキャグニーや善戦マンのリスグラシューといった取捨選択が難しい馬たちが揃った。
G1馬が3頭、G1でも善戦経験のある馬も多数出走しており、レベルの高いメンバーが集まったG3となりそうだが、各馬一長一短といった感じでG1馬3頭についても決して不動ではないといった印象。果たして順当に決着するのか?それとも波乱で決着するのか?過去10年で254万馬券、88万馬券といった高額配当が飛び出すなど波乱も多い一戦なだけに馬券の組み立てが非常に難しい一戦でもある。
ハイレベルな馬が多く揃ったのは良いことだが、各馬の能力差が少ないということは当然僅かな状態の良し悪しや展開によってレースは想定外の結果となることも十分考えられる。上位が凡走した時の伏兵馬の選択なども考察しておく必要がありそうな今年の東京新聞杯。G1馬が3頭名を連ねる楽しみな一戦となりそうだが、伏兵馬の激走も想定した馬券も検討しながら勝負したいと思う。