先日のきさらぎ賞に引き続き、今週も3歳牡馬クラシック路線で要注目の共同通信杯が東京競馬場で開催されます。直線が長く、馬の能力がそのまま発揮されるコースということで、ごまかしが効かないとも言われる東京コース。20年ほど前にはすでに聞こえてきたフレーズだったので、実際はもっと前から言われてきたことでしょう。対象的に、騎手の腕や枠順次第で能力差を覆せるコースとして名が挙がるのが中山競馬場、阪神競馬場でした。
コース改修により以前とは事情も異なって来ている部分もありますが、上記のことから応援している馬でも東京コースで負けたときは、素直に実力差での完敗だったのだろうという納得感が他のコースに比べてより強くあります。
今回の共同通信杯で敢えて推奨したいのは、そんな東京コースで現役時代に悲願達成とならなかった馬たちに縁のある馬、ゴーフォザサミットです。兄のショウナンマイティは素質も買われ、前哨戦のG2でもまずまずの結果を残し、いざ本番のG1でも惜しい所でいつも誰かが前にいるという競馬が続きました。最大のチャンスだったのが2013年の安田記念。1番人気のロードカナロアにタイム差なしのクビ差まで迫りましたが、結局無冠のままでの引退となりました。
また、マンハッタンカフェ産駒のショウナンマイティとは父が変わり、ゴーフォザサミットはハーツクライ産駒です。このハーツクライもまた日本ダービーではキングカメハメハ、ジャパンカップではアルカセットに届かず2着。中山競馬場では有馬記念でルメール騎手の奇策とも言える先行策でディープインパクトを封じ込める大金星により悲願を達成しましたが、府中ではG1を勝ちきれませんでした。
父、兄の無念を弟が知る由もないですが、今回の1800mは前走の百日草特別でも結果を残している距離です。京都2歳ステークス勝ち馬のグレイルも出走予定ということで、相手関係も楽ではないですが、コース経験、キャリアでは優位に立てています。また、百日草特別の勝ち時計は前日の準オープン・ノベンバーステークスと同タイムということで、レースレベルも高水準にあったと考えられます。
前述の実績馬・グレイルに加え、堀厩舎の1勝馬サトノソルタスにムーア騎手騎乗ということで、人気が分散するようであればゴーフォザサミットの単勝に妙味ありです。