「ダービー馬はダービー馬から」という格言があります。ダービー馬になるのはダービー馬を父親に持つ馬という意味ですが、近年は見事にこの格言の通りになっています。キングカメハメハ、ディープインパクトと言ったダービー馬が種牡馬ランキングを席巻しているため、クラシック路線にこの両頭の産駒が増えてくるのも必然です。とは言え、日本国内にはまだ他にもダービーを制覇した種牡馬はいます。リーディングサイアーランキングに風穴を開けるよう奮起を願い、この馬をご紹介いたします。
母は父アドマイヤベガ譲りの切れ味を武器に2006年桜花賞を制したキストゥヘヴン、今回は父にオルフェーヴルを迎え母と同じ美浦・戸田厩舎からデビューとなるアマイロです。母系はテンションの上がりやすい血統ということで、兄姉に出世したと言えるほどの馬は今のところいませんが、テンションの難しさには折り紙つきとも言えるオルフェーヴルの血が加わったことでどう転ぶか、興味深い配合でもあります。
ダービー馬はダービー馬から、という格言は先述の通りですが、オークス馬に関してもこの10年で11頭中6頭がダービー馬の産駒によるものと、ダービーに拮抗する成績となっています。そして、このアマイロに関しては父オルフェーヴルだけでなく、母の父アドマイヤベガもダービー馬と、クラシックディスタンスでの活躍の可能性を感じる配合です。
2月12日(月)の東京競馬場5R新馬戦で、関東馬ですが鞍上には福永騎手を迎えてデビューします。これまでシーザリオ、ラインクラフトなどで結果を出してきており、「牝馬の福永」というイメージがあります。
2月デビューで桜花賞というのはかなり厳しいローテーションを余儀なくされ、トライアルを抜けるにしても今回のデビュー戦勝利が大前提になりますが、オークスが目標であればまだまだ十分間に合う時期。父も母父も羽ばたいた東京競馬場の大舞台でその姿が見られるよう、まずはデビュー戦を注目して見たいと思います。