二ノ宮調教師が定年まで5年の今年、引退することになりました。エルコンドルパサーやナカヤマフェスタなど、日本馬初の凱旋門賞制覇に一番近づいたのは池江調教師以上に二ノ宮調教師だったかもしれません。特にエルコンドルパサーの凱旋門賞は歴代の中でもかなりハイレベルなレースのひとつではないかと思います。
勇退に伴い、在籍馬たちの去就が注目されます。中でも期待の3歳牝馬、昨年の札幌2歳S勝ち馬のロックディスタウンの今後には注目が集まるでしょう。同じくオルフェーヴル産駒のラッキーライラックと人気を分けての出走でしたが、洋芝の札幌から中央開催のG1という流れの悪さも災いしたか、明暗をくっきり分かつ結果となりました。
そんなロックディスタウンですが、やはり注目馬らしく新天地も実績豊富な厩舎を選ばれました。レイデオロ、ソウルスターリングなどでもお馴染みの美浦・藤沢厩舎で新たな競走生活を営みます。3頭ともに主戦騎手を務めるルメール騎手というご縁もあるかもしれません。転厩により鞍上も変わるケースは少なくありませんが、今回は乗り替わりもなく移行できるでしょう。
現段階では距離適性もまだまだ測りきれていないですが、血統面からはオークスが長すぎるということもないでしょう。これまでスティンガー、ダンスインザムード、シンコウラブリイといった名牝を預かってきた藤沢師です。本賞金は足りているためロックディスタウンにどのようなローテーションを組ませるのか、G1まで見える器だけに今後も目が離せません。