今週日曜日、開催の最終日となる中京競馬場では3歳重賞のきさらぎ賞が行われます。今の中京馬場は見た目は荒れていますが時計は出る馬場で、ある程度タフさも要求される難しい馬場。8頭の少頭数での開催ということで平穏決着となる可能性は高そうですが、出走メンバーも低調気味なここは波乱の可能性十分と考えます。
そんなきさらぎ賞で穴馬として注目しているのは、ドレフォン産駒のクールミラボーです。クールミラボーは、8頭の中で唯一芝のレースを使っておらず、前走ダートの未勝利戦を勝利して初芝を初重賞にチャレンジしてきました。とは言え単に頭数をそろえるだけの記念の参加みたいなことではなく、初芝が重賞であっても好走できる可能性は十分と見ています。
まず今回は、中京開催の最終日ということで馬場は荒れ気味。力のいるダートで好走しているクールミラボーには有利になりそうな馬場です。これまでの2戦ともに安定した差し脚を出していることもプラスで、荒れ馬場のレースは少しずつ力をそがれる消耗戦になりがちなので、苦しくなったラストに脚を使えることが重要となってきます。ダート戦で差してきているクールミラボーのレース経験は、芝の上り勝負ばかり経験している芝馬よりも合う可能性が高いと言えるでしょう。
デビューからの2戦はいずれも阪神コースで、左回りも今回が初となります。ただ、デビュー戦は手前を替えずに走って2着。前走の未勝利戦も直線は右手前のままで走って3馬身差の圧勝を決めています。また、未勝利戦の2着馬ウェザーコックは次走で8馬身差の圧勝を果たしており、決してレベルも低くはありませんでした。直線を右手前で走れる左回りの中京に替わるのは歓迎材料ですし、メンバーレベルも高くないここは勝ち負けの期待十分です。初芝で嫌われるなら妙味が出てくる1頭です
また、血統的に見るとむしろ芝向きで、父ドレフォンは、初年度産駒から皐月賞馬ジオグリフを排出。母方の血統も母サンソヴ―ル、母母のサンヴィクトワールともに芝で活躍していますので、初芝であっても十分走れる下地は十分にあります。
ということで今年のきさらぎ賞は、初芝でも開幕最終日の力の要る馬場を走れる馬力があり、血統面では芝でも問題ないクールミラボーが台頭してくれることに期待したいと思います。