3歳クラシックと言えば東京優駿を頂点として世代内でのチャンピオンを決める戦いですが、クラシックを終えると今度は世代を越えた競走へと移行していきます。そうなったとき、まず話題に登るのが世代のレベルのこと。最強と言われた世代がろくに活躍しなかったり、期待していなかった世代が大躍進を遂げたり、いざ戦ったみないとわからないことは多くあります。
先々週の京都記念は勝ち馬から4着までが4歳馬で占められ、世代の強さを印象づける象徴的なレースになったかもしれません。とは言え、出走した4歳馬5頭中4頭がG1ウィナーということで世代の中では最上位グループです。唯一無冠だったクリンチャーが優勝したというのは世代の底の深さを予見させなくもないですが、そのままこの結果を世代レベルと結びつけるのは早計でしょう。
トップクラスは始動時期がまちまちということで、この時期の重賞よりも世代の強弱が見やすいかと思われるのはオープン未満なのかもしれません。ということで、本日の阪神9R開催、尼崎ステークスに注目しています。定量の準オープン、出走頭数7頭は展開によらない力関係を見るにはよい条件です。
気になる4歳馬は菊花賞3着のポポカテペトル、青葉賞2着からクラシック王道と言えるローテーションを歩んできたベストアプローチ、ルメール騎手とのコンビ勝率100%となるロードアルバータの3頭が出走してきます。岩田騎手が前走に引き続きポポカテペトルに騎乗ということで、クラシックを共にしてきたベストアプローチへはデビュー当初に立ち戻り川田将雅騎手が騎乗します。
対する上の世代のライバルは、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の6歳牝馬サンタフェチーフとなりそうです。札幌2歳S勝ちの5歳有力馬アドマイヤエイカンは残念ながら回避となりました。まだ4歳世代はレベルを測る最中ですが、現在出ている材料で見れば良好と見ています。少頭数ゆえ馬券では馬連よりもポポカテペトル、ベストアプローチの単勝に妙味があると思います。馬券の購入をするしないに関わらず、世代レベルを意識する上で頭に入れておきたレースですね。