今週、土曜日の中山メインレースは牝馬限定重賞「中山牝馬S」が行われる。成績が比較的安定しているマキシマムドパリが人気の中心になりそうだが、果たして信用していいのだろうか？この時期の牝馬の一戦はただでさえ難しい。

牝馬は様々なことが原因で走らないことがある。この時期はフケが原因で走らないことも多い。牝馬のフケはレース当日に急になることもあるし、関係のコメントでもこのことにはあまり触れないため、紙面に情報が出ないこともあるので要注意しておいたほうが良い。勝負レースにするなとは言わないが、リスクをいつもより多く背負っていると思った方が良いレースであると認識しておいた方が良さそうだ。とくに暖かくなってくるこの時期からはフケが原因で凡走する人気馬も少なくないので、パドックで尻尾を横に振るといったフケの兆候が見られる馬は注意しておいた方が良いだろう。今回は牝馬限定戦で牡馬がいないので、フケによる凡走も考え難いが、時期的に兆候が出やすい時期なので注意はしたいところだ。

さて、今回人気を集めそうなのは、前走の愛知杯の1番人気で3着だったマキシマムドパリと、6番人気の低評価を覆して優勝したエテルナミノルだ。本命党はおそらくこの2頭を中心に入る人が多いだろう。この取捨選択が的中と不的中を大きく分かれる事になる。とくにマキシマムドパリは前走後はここを目標に入念に乗り込まれてきた。前走の3着は臨戦過程的には問題のない順位。牡馬相手でもそれなり戦える馬だけに、牝馬限定戦の今回はチャンスと言ってだろう。

エテルナミノルは普段よりやや前目の位置から進め、経験の少ない2000mにも対応し、重賞初勝利を果たした。ある程度力がいる馬場でキレ味が求められるレースにおいて力を発揮するタイプだと思うが、前走の時計が出にくい中京はまさにそんなレースだった。さらに前で競馬が出来た点、状態の良さなども噛み合っての勝利だった。今回の中山コースは実績的に見れば心もとないが、今の馬場なら噛み合う可能性はある。今回も前で競馬ができればチャンスはある。

実績的には上記の2頭が中心となりそうだが、中山牝馬Sの過去10年の傾向を見ると、3連単で139万馬券、244万馬券が飛び出すなど100万馬券以上が2回。1～3番人気が馬券に絡まなかったレースが4回と、波乱傾向の強いレースとなっている。調子が変わりやすい牝馬ということで当日の状態のチェックは大前提として、人気上位の取捨、そして伏兵馬の発見がレース攻略の鍵となりそうだ。