障害馬にして年度代表馬の票を得るほど圧倒的強さを誇るオジュウチョウサン。そのライバルといえばまずアップトゥデイトの名前が浮かぶのではないでしょうか。とはいえ、これまでの戦いを見ていると勝負付けは済んだと言っても過言ではないほどオジュウチョウサンの強さが際立っています。

では今年も1強で前人未到の地を1頭に歩かせることになるでしょうか。「そうはさせじ」と、アップトゥデイトよりも脅威となるような最大のライバルがいよいよ始動します。連勝中のオジュウチョウサンに最後に土をつけた馬・ニホンピロバロンが、今週のペガサスジャンプステークスで1年以上ぶりの復帰戦を迎えます。

障害での成績はこれまで8戦して6勝、連対率も100%を誇り、前述の通り2年前のオジュウチョウサンに障害オープンで最後に土をつけたのがニホンピロバロンでした。その後は阪神ジャンプステークスでも1番人気を背負いアップトゥデイトに勝っており、能力の高さは疑う余地もないでしょう。主戦の高田騎手は障害にお手馬の多い騎手ですが、この馬が復帰となると中山グランドジャンプのパートナーも内定と見て良いのではないでしょうか。

気になるのは屈腱炎による離脱が長引き今回は16ヶ月の休み明けになってしまったということ。復帰戦にオープン戦を選んでいるとは言え、やはり脚部不安は完全には払拭できません。このメンバー相手に待望の復帰とあれば多方面で印も厚く打たれること間違いありませんが、額面通りの能力が発揮できるかは未知数です。

無事にここを叩いて本番というのがおそらく陣営の青写真かと思われるため、これまで馬券を外していない強みはあるものの軸にしづらい理由も同じくらいあります。年末の中山大障害を大いに沸かせたアップトゥデイトとオジュウチョウサン。そこにニホンピロバロンが加わり三つ巴となれば更に盛り上がることは間違いないでしょう。ぜひここは無事に仕上げて本番に臨んでもらいたいです。