昨年、秋の重賞戦線で次々古馬を打ち破り、今月のドバイへ次々とエントリーしていることから期待値の高い4歳世代。しかしながら、明けて今年になってからは本当に世代レベルが高いのか不安にさせるレースも多かったのが気にかかるところです。
ドバイを目標に入れていることからG1馬の始動が早めに感じられます。象徴的なのが京都記念で、ダービー馬レイデオロ・皐月賞馬アルアイン・エリザベス女王杯勝ち馬モズカッチャン・秋華賞馬ディアドラの4頭が一堂に会するレースとなりましたが、優勝したのは格下と目されていた菊花賞2着馬のクリンチャー。また、中山記念ではマイルチャンピオンシップ勝ち馬のペルシアンナイトも人気を裏切る内容で敗退しました。
大目標は次という見方もできますが、同様に金鯱賞のスワーヴリチャードなどは次の大阪杯を目標としつつもきっちり前哨戦を仕留めているだけに、たたき台といえどもそれなりのパフォーマンスを見せてほしい気持ちもあります。
その他、オークス馬ソウルスターリングは阪神牝馬Sから始動の予定ということでまだもう少し先になりますが、桜花賞馬レーヌミノルは今週の高松宮記念へ登録がありますが、桜花賞以降馬券に絡めていないことから穴馬扱いまで人気が落ちてきているようです。昨年、話題の中心となった馬が年明けからここまで成績不振になると世代レベルの高さに疑問符がつかざるを得ません。
そんな中で注目したいのが菊花賞馬のキセキです。菊花賞後の香港遠征で敗北を喫しましたが日経賞で仕切り直しを目論みます。菊花賞で2着だったクリンチャーが京都記念で同期を巻き返し、天皇賞(春)でも上位人気が予想されるところまで力をつけてきましたが、果たして菊の真打ちはどうなるか。ルーラーシップ産駒の成長力という面も含めて興味深いレースとなります。
ここまでG1馬が総崩れする中でどのような結果を出すのか、世代よりは菊花賞上位組のレベルが高かったという結果になる可能性もありえます。キセキの結果が世代をすべて代表するというわけではありませんが、一つ物差しとして測るには打って付けの馬です。中山は初挑戦となるコースなので馬券的には軽視したいところですが、人気問わずどのような着順になるのかに注目したい1頭です。