先日開催された黒船賞では、単勝200倍超えの地方馬・エイシンヴァラーが伏兵とは思えぬ堂々たる内容で勝利。3着にはブルドッグボスが入着し、地方馬の意地を見せてきました。ここ数年間、勝利を量産してきたコパノリッキー、ホッコータルマエが不在となったダート路線で地方馬たちが活躍の機会を見出してきたようです。
ただし、今回はあくまで地方開催による交流競走の話であり、ブルドッグボスが根岸Sに挑んだときのように中央開催の重賞へ出走する地方馬にはまだ高い壁がそびえ立っているように感じるのは仕方ないかもしれません。
そこで敢えて注目したいのが今週のマーチステークスに参戦を予定しているロワジャルダン。大井・荒山厩舎の管理する7歳牡馬ですが、元は美浦・戸田厩舎で管理され2015年にはみやこステークスを制しています。先述のブルドッグボスも同様に移籍馬なので元中央馬でもやはり壁は存在するのかもしれませんが、今回のロワジャルダンで特筆したいのは「中山ダートで4着以下なし」という点です。
中央在籍時の成績にはなりますが、過去4戦し【2-1-1-0】と馬券に絡まなかったことがありません。移籍後未勝利というのは気になる点ではありますが、真島騎手が継続騎乗します。
今回出走馬を見渡すと、話題の中心となりそうなのは新興勢力のハイランドピークとなりそうです。立て続けで結果を出してきているように、今回も逃げを選択することと思われますが、相手関係で余裕のあったこれまでの条件線と異なり今回ははじめての挑戦となる重賞レースなので今までに感じたことのないプレッシャーを受けてのレースとなることは間違いないでしょう。
このメンバー相手に押し切ることが出来れば一躍ダートの最前線に躍り出ることにはなるでしょうが、今回は重賞初挑戦の人気上位となると馬券検討においてはハイリスクローリターンとなるのは避けたいです。有力どころが前目で勝負するなか中山巧者が後方待機で様子を伺うという構図を考えると、ロワジャルダンが今回は面白いポジションにいます。