今週はいよいよ3歳牝馬三冠の初戦・桜花賞が開催されます。注目が集まるのは秋には凱旋門賞参戦の噂もあるラッキーライラック。前走チューリップ賞で2着のマウレアに騎乗していた武豊騎手も「追いつける気配がなかった」と発言をしているように、休み明けも順調に圧倒的な強さを発揮しているラッキーライラックにもはやつけ入るスキはないのか?
本命党の方からすれば楽しみでしょうがない大物の気配ですが、反対に穴党からすれば非常に難解なこのレース。馬連からラッキーライラックを外すべきか否か、外したところでどの穴馬を狙えばよいのかといった所でしょう。
唯一、ラッキーライラックに不安要素があるとすれば父オルフェーヴルという点になるのかもしれません。オルフェーヴルの破天荒ぶりは皆さんの知る所でしょうけれど、象徴的な事件として大逸走の阪神大賞典が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。道中、競走中止かと思わせる逸走、失速の後に4コーナー付近で思い出したかのように再度走り出したかと思えば馬群に取り付いて結果勝ち馬から半馬身差の2着に入ってしまいました。
そんなオルフェーヴルの血を引いているラッキーライラックは、今の所そういった行儀の悪さは見せていませんが、ここまで内枠を経験していません。中から外枠という位置で揉まれる競馬を避けられていたというわけです。激しいマークにあって、父親の気性が顔をのぞかせたときにどうなるか。もちろん内枠には内枠のメリットもあるため、それがイコール弱点であるということにはなりませんが、ここまで完璧なラッキーライラックにとっては数少ない不安要素と言えるのではないかと思います。
逆を言えばつけ入るスキはその程度しかないとも言える今年の桜花賞。そもそも内枠に入りすらしなければこの仮定も絵に描いた餅となりますが、可能性があるとすればラッキーライラックと未対戦の馬、なおかつ桜花賞と相性の良いディープインパクト産駒という2点からフィリーズレビュー2着のアンコールプリュは面白い存在と思います。
オーナーもクラシックとは縁の有りすぎる金子真人HD。ラッキーライラック効果のおかげで、この戦績のディープインパクト産駒としてはオイシイ配当になるかもしれません。