サラブレッドの傾向として最初に大きく2つにわけられるものに、芝・ダートといった馬場への適性がありますが、中にはどちらも器用にこなす両刀使いな馬もいます。特に古豪スノードラゴンやレッドファルクスなど、短距離馬の中に多いようなイメージがあり、そういった意味で興味深いのが今週の土曜・京都のメイン、天王山ステークスに登録しているアクティブミノルです。
ダートはこれまで2016年のオータムリーフステークスに1度だけ出走した経験があり、3番人気で5着と人気を下回る内容でしたが、たった一度きりでダートが合わないと判断するのは流石に早計です。芝の重賞勝ち馬からダート転戦をしている例として、最近ではネロも挙げられます。JBCスプリントで4着、ハイレベルなメンバーで行われた東京スプリントでも3着と、ダート適性の高さを伺わせており、成功例と言えるのではないでしょうか。
そして、近年は酒井学騎手が主戦と言える立場にありましたが、今回は新しいパートナーとして四位騎手を迎えて挑む点にも注目したいです。これまで逃げてワンパンチ足りないという内容が続いていたところに、芝からダートへの環境の変化に加え、鞍上も変わったことで違った味が出てくるのではないかと期待しています。
また、先日の東京スプリントがハイレベルだった影響を受けて、相手関係も中央の大物は不在と言えるメンバー構成で、オウケンビリーヴ、スマートアヴァロン、ブルミラコロなどが人気を受ける形となりそうです。夏場が主戦場になりがちなスプリンターにとって、ダートグレードレースが選択肢に入るようになるというのは非常に大きいアドバンテージ。
ここは地味なオープンレースに見えますが、昨年のJBCスプリント勝ち馬ニシケンモノノフも勝利しており捨てたものではありません。アクティブミノルの重要な転換点となり得るレース、ぜひご注目下さい。