日曜は3歳マイル王決定戦NHKマイルが行われます。NHKマイルCが出来た頃は、「マル外ダービー」とも言われ、外国産駒がスピードを活かして上位に来ていたものですが、近年は日本馬の実力アップに伴ってマル外で出走してくる馬が減ってきたように思います。
しかし今年は、前走でファルコンステークスを勝ったミスターメロディの他、初芝でオープン、クロッカスステークスを快勝したリョーノテソーロ、ニュージーランドトロフィーで3着となり優先出走権を手にしたデルタバローズと久々に魅力的な3頭の外国産馬が出走してきました。
ただ、日本馬はやはり強力で、京王杯2歳ステークスとアーリントンカップと重賞を2勝しているタワーオブロンドンを筆頭に、ニュージーランドトロフィーを勝利したカツジ、2着のケイアイノーティック、そのケイアイノーティックをこぶし賞で破りアーリントンカップで2着となったホエールキャプチャの全弟パクスアメリカーナ、札幌ステークスを勝利したオルフェーブル産駒のロックディスタウン、前走クイーンステークスを好時計で快勝したテトラドラクマなど重賞で活躍している馬が多数出走しています。
過去のNHKマイルを見ていると、勝時計は1分33秒台が多く、1分32秒台もあるなど高速タイムでの決着となることが多いようです。そうなると一番注目したいのは、スピード自慢である3頭の外国産馬・・・・と言いたいところではありますが、もっと注目したいのがディープインパクト産駒のプリモシーンです。
プリモシーンは、前走レコード決着した桜花賞(勝馬アーモンドアイ1分33秒1)で1分34秒で10着という結果でした。しかしこの時、プリモシーンは2馬身ほど出遅れてしまい最後方から競馬をし、直線で集団の後ろに付けて追い上げるところまでは押し上げたのですが、そのせいもあってか馬群を抜け出せそうで抜け出せない結果に終わりました。
ただ、推定ではありますが、通常1馬身0.2秒と言われることから考えると2馬身の出遅れを仮に0.4秒とすると、3着リリーノーブルと同じタイム(1分33秒5)になるのです。また、東京で行われた同じ1600mの未勝利戦でテトラドラクマと直線競り合って勝ったのですが、その時の時計が1分34秒2という好タイムでした。馬が成長していることを考えると、東京の舞台ならもっと時計は縮められ1分33秒台で走れる可能性は高く、下地は十分にあると言っていいでしょう。
さらに、過去2年連続して桜花賞から挑戦してきた牝馬(アエロリット、メジャーエンブレム)が連勝しているのですが、プリモシーンの桜花賞で出遅れ分を推定したタイム(1分33秒5)は、その2頭の桜花賞でのタイムを上回っています。馬場差はもちろんあるでしょうが、過去2年の勝馬となんら遜色がないことがわかります。
ということで東京なら持ち時計を縮められるプリモシーンが桜花賞組と相性のよい高速タイム馬場で本領を発揮してくれることでしょう。