【オークス2018予想】桜花賞上位3頭に肉薄する実力馬が人気の盲点となる?

今年の初頭、栗東の角居調教師が厩舎の勢いもまだある中で、定年を前にして厩舎解散の発表をされました。人生は選択の連続である、とシェイクスピアも言ったように、人は大小様々な選択をしながら生きていますが、まさしく人生の岐路と言ったような選択はそう多くはない中、自ら大きな決断へと踏み切りました。

角居調教師と言えば、ホースセラピーに積極的に携わるなど、競走馬の引退後とも向き合う多彩な活動を続けられてきた方です。家業を引き継ぐための引退ということなので、競馬界からは完全に足を洗う形となるかもしれませんが、引退までの約2年半でどれだけの功績を残すことが出来るかに注目が集まります。

今週のオークスにはスイートピーSを勝利して権利を取得したランドネが追加登録料を払って参戦となったため、角居厩舎からはフローラS勝ち馬のサトノワルキューレ、フラワーカップ勝ち馬のカンタービレの3頭出しとなりましたが、中でも個人的にはカンタービレに期待をしています。

フラワーカップ勝利から桜花賞、オークストライアル共に使わずオークスへと直行してまいりました。主戦のデムーロ騎手が僚馬サトノワルキューレを選択したことで、今回は田辺騎手に手綱が回ってきています。

ディープインパクト産駒大苦戦となっている今年の3歳クラシック路線でしたが、同世代ではNHKマイルカップのケイアイノーテック、古馬でもヴィクトリアマイルのジュールポレールと、舞台が東京コースに変わってから巻き返しを始めたように感じます。

田辺騎手といえばモーリスを退けた安田記念のロゴタイプや、コパノリッキーのG1初勝利となったフェブラリーSなど、逃げ・先行の穴馬で大仕事を成し遂げる印象の強いジョッキーの一人です。

カンタービレは逃げ馬といったほどではありませんが、これまでの戦績を見る限り前目に付ける競馬を得意としており、脚質的には田辺騎手とも相性が良いのではないかと思います。

例年のデータからみても桜花賞組の成績は優秀であり、今年の上位3頭も安定感のある強力な布陣ではあるものの、カンタービレとは未対戦であることや、前走フラワーカップで2着に負かしたトーセンブレスが桜花賞4着であったことから、単純計算では肉薄できる実力を持っていると想定できるのではないでしょうか。

2強オッズのどちらかは来ないというのは競馬あるあるの一つでもあります。今年はラッキーライラック、アーモンドアイの2頭がまさに2強オッズを形成することが予想されますので、この2頭の馬連では配当も低いでしょうし、カンタービレは非桜花賞組から飛び込む刺客の1頭として、相手どころか軸馬としても面白い1頭ではないでしょうか。