冬の中山の名物重賞の1つ、アメリカジョッキークラブカップ(AJCC)。多くの馬が今季初戦となることもあって、実績通りの結果とはなりにくく、予想が難しいレースでもあり、今年のAJCCも金杯組と条件組以外の実績馬は、全馬年明け初戦ということで今年も実績通り、とはいかないでしょう。
そんなレースなら、ここは順調な馬を狙いたいところです。しかも人気があまりなさそうな馬、となれば狙い目はヤマニンボワラクテでしょう。
このヤマニンボワラクテは、長距離専門に使われ前走迎春ステークスでようやくオープン入りしたばかりの馬です。実績的には出走馬の中でも下から数えた方がいいぐらいでしょう。それでも狙えるポイントがあります。
そのポイントは前走の勝ちっぷりです。前走1600万ながら今回と同条件の2200mで時計は平凡でしたが、直線で抜け出してからは少しも脚色は衰えずしっかり伸びきり、完勝と言える勝利でした。近走の成績が物語るように、5歳にして完成してきた証拠でしょう。
しかもその前走の2000mの通過タイムは、2分2秒7。ヤマニンボワラクテは差のない2番手だったのでほぼ同じタイムと思ってもいいと思いますが、AJCCの休み明けの馬以外が出走した金杯の勝ち時計が2分1秒2。1秒5差がある訳ですが、2着のマイネルフロストで2分1秒3、4, 5着だったライズトゥフェイム、ステラウインドは2分1秒6ということで、そんなに差はないのです。
さらに言うと、金杯はどスローのあがり勝負だっただけに、金杯組の上がりタイムが32秒台と言ってもそこまでの信頼はおけないと思います。ペース次第でそんな脚は使えませんから。
それならば、順調で完成の域に達してきたヤマニンボワラクテが十分勝負できるでしょう。そして、騎乗する藤懸騎手はまだ重賞を買っていません。ずっとこの馬に乗ってきてここまで人馬揃って成長してきたのですから、AJCCで人馬ともに初重賞があっても不思議ではありません。
アメリカジョッキークラブカップは、ヤマニンボワラクテと藤懸騎手のコンビの初重賞制覇を期待しています!