【オークス2018予想】トライアルからオークス制覇を狙うサトノワルキューレ

オークストライアルのフローラステークスを、1分59秒5の好タイムで勝利したサトノワルキューレ。これまでの通算成績は4戦3勝、3着1回と非常に安定した戦績を残している(3-0-1-0)。

前々走のゆきやなぎ賞では牡馬混じりの中、タフな阪神2400mコースで勝利した。このレースで2着のエタリオウは後の青葉賞でも2着に入り、ダービーまで歩を進めた素質馬だ。レースレベルに疑問の余地もない。

また、唯一の敗戦となった3走前の梅花賞も牡馬相手の京都コース2400mで0.4秒差の3着と、距離については全く心配ないことを改めて証明していると言えよう。こういった条件のレースを勝利していることは、同距離のオークスにおいてもセールスポイントとなっている。

オークスの前哨戦であるフローラSからは、2010年のサンテミリオン以来オークス勝ち馬が出ていないものの、3着以内の馬券には絡んでいることは多い(1-4-4-33)。レース過程においても心配は全くないだろう。

そんな中、課題として挙げられる要素にまずは「脚質」がある。新馬戦こそ能力の違いで2番手から進める前での競馬となったが、サトノワルキューレもディープインパクト産駒にありがちな後方一気型のタイプに変化しつつある。フローラSでは最後方から上がり33秒4の脚で差し切っており、追い込み馬としては高いレベルにまとまってきている。

ただ、オークスはスローペースになることも多く、府中コースは直線で600m以上あるとは言っても、馬場状態によってはインコースを突いた先行馬が有利となるケースも少なくない。また、多頭数で前が壁になったり大外を回らされるケースも考えられる。良い脚を出せても差し届かずという事態があり得るので注意したい。

また、デビューから一貫して「馬体重」が減少し続けている点も気になる。実際にパフォーマンスを落としているわけではないが、短期間での再度の関東への輸送であり、体調面についても注意しておくべきかもしれない。

最後のひと押しとなるのは「鞍上」の存在だろう。オークスでも主戦のM.デムーロがそのまま継続騎乗することになった。G1ハンターとも言えるジョッキーが手綱を取るサトノワルキューレがオークス獲りにどこまで食い込めるか見ものである。

デビュー時から中・長距離路線を選択し、1600mの桜花賞には見向きもせず、2400mのオークスに照準を合わせてきたサトノワルキューレ陣営の本気度は高いはず。上記で挙げた課題に注意しながら、取捨についてはしっかりと吟味したい。