新潟競馬場の名物コースに直線での1000m競走、通称「直千」があります。一度もコーナーを回らない、まさしくスプリント競技に相応しいコースと言えます。このコースで開催されるレースと言えばサマースプリントシリーズ・アイビスサマーダッシュが有名ですが、今週の日曜日、新潟のメインレース韋駄天ステークスも同コースで開催されるハンデ戦になります。
このコースを象徴する馬と言えばカルストンライトオです。2002年のアイビスSDでは2着に2馬身差を付けコースレコードとなる53.7秒で勝利。その2年後にはタイムこそ下回ったものの、着差を更に広げ2着に3馬身差を付ける圧勝劇を見せ、その翌走スプリンターズSではデュランダルを破って勝利し、スプリント王者まで登りつめました。
また、過去の韋駄天ステークスの上位陣からも、芝・ダート問わず活躍中のネロや、昨年スプリンターズSにも出走したフィドゥーシアなど、このコースでの活躍を切っ掛けとしてスプリント界で存在感を増した馬が現れてきています。
今年の登録メンバーを見ると、直千コースに限って驚異的な強さを発揮するアペルトゥーラ、昨年3着のレッドラウダ、そして昨年のアイビスサマーダッシュを勝利したラインミーティアなど、スプリントの充実している夏競馬に向けてさらなる飛躍を目指す馬たちが集いました。
ハンデ戦のローカルコースということで、穴党の方は気にしているレースかもしれませんが、このレースは堅い馬券と荒れる馬券が1年おきに交互しており、今年はワンツーフィニッシュになる順番です。オカルトですので決まりごとではありませんが、荒れる年を含めても1, 2番人気のどちらかは絡んでくるという傾向にはなっています。
陸上競技で言えば一番の花形競技100m走に相当するようなレースです。秋以降の短距離重賞でも主役になる馬が登場するかもしれませんので、オークスの直前となるためそれどころではない、という方も裕のある方はぜひご覧になってください。