NPO法人の引退馬協会による「ナイスネイチャ・バースデードネーション」が今年も行われました。
ナイスネイチャは今年35歳を迎える「存命中のJRA重賞勝ち馬最長寿記録」を更新し続けている長寿馬で、ナイスネイチャの誕生日である4月16日に毎年寄付金の募集が行われており、5月15日までの1ヶ月間募られた寄付金は引退馬の新規受け入れや再就職支援などに活用されています。
2017年から毎年行われている取り組みとなっていますが、近年ナイスネイチャが一躍有名になったきっかけは、キャラクターとして登場するアニメ・ゲームのウマ娘プリティーダービーが大ヒットしたことにあります。
そのおかげもあってか2021年には前年の約20倍にあたる約3500万円、さらに2022年にはそれを上回る約5400万円が集まり大きな話題となりました。
寄付金の伸びは留まるところを知らず、今年は最終的に7400万円を超える寄付が集まり、過去最高額を記録し、引退馬支援には21621名が参加したと公式発表がありました。
ナイスネイチャに限らず、現役時代を知っている競走馬の引退後は種牡馬か繁殖牝馬にならない限り、なかなかその後表舞台に出る機会も少ないですが、根強いファン層がついている限りは、引退後に種牡馬になれなくともファンに愛され続ける存在として長く競馬界に貢献できる貴重な機会といえるのではないでしょうか。
一般人が競馬や競走馬と関わる機会は馬券購入、一口馬主、乗馬等、数多くありますが、多くのサラブレッド自身にとっては引退後の馬生のほうが長いわけで、さまざまな触れ合い方が今後も増えてくると、競馬にまだ興味がない方に向けて、ギャンブルという側面以外にも良いメッセージが送れるのかもしれませんね。