いよいよ2018年のダービーが行われます。先週のオークスは、アーモンドアイの強さが際立ったレースでしたが、牡馬達も負けてはいられません。

無敗馬のダノンプレミアムの復活もあり、皐月賞で惜しくも結果を残せなかったワグネリアンやステルヴィオ、ジャンダルム、キタノコマンドールも巻き返しが期待されます。逆に皐月賞でいい競馬を見せて上位に食い込んで勝ち馬のエポカドーロ、2着のサンリヴァル、3着のジェネラーレウーノ。別路線からは無敗で毎日杯を制したブラストワンピース、京都新聞杯で復活したステイフーリッシュ、青葉賞を勝利したゴーフォーザサミット、G1ホープフルステークスを制したタイムフライヤーなど、頂上決戦にふさわしい素晴らしいメンバーが揃いました。

本当なら皐月賞で抜けた人気になっていたであろうダノンプレミアムがどれだけケガから復活しているのか？皐月賞で人気を裏切ってしまった人気上位の実績馬たちの巻き返しはあるのか？はたまた皐月賞上位陣は東京競馬場2400mで再度好走できるのか？上位人気の有力馬にも不安材料があり、より混戦ムードで予想も難しくなっております。

さて、今回注目しているのはオウケンムーンです。

その昔、皐月賞は『速い馬』が勝ち、ダービーは『運』のある馬が勝つ！と言われたものです。競馬は単純なタイムトライアルではありませんし、出走頭数全馬がレースのペース、展開、馬場状態、マークする馬、有力馬の動きなど様々な要素の中、馬と騎手の能力と頭脳が複雑に絡み合って、結果が出てくるものです。その様々な要素の中に『運』というのも確かにあるのでしょうから、あながち無視はできません。

私は占い師などではありませんが、今週末最も運勢が良いのはこのオウケンムーンと見ております。東京で行われた共同通信杯の覇者で、皐月賞では5番人気に推されるも12着と大敗。今回はかなり人気が落ちてしまいそうですが、馬券的にはオイシイ狙い目となりそうです。

共同通信杯の勝ち馬ですから、東京競馬場で行われるならむしろ人気が上がってもいいのに人気が落ちる。しかも皐月賞のレースを見ていると、5番人気までの馬達の中で、唯一前の馬を捕まえに行く厳しい競馬をしておりました。当日は荒れた最内のコース取りになってしまい、ペースもハイペースの我慢比べとなり、有力馬達も人気馬らしくない消極的な競馬をし、異質なレースとなりました。『運』のないレースと言えばそれまでですが、様々な『運』のない要素が不利なことが重なった結果が、あの12着と言う結果となったのです。

しかし、ダービーの舞台となるのは東京競馬場。共同通信杯では高い持続力を見せ、東京コースの適性力がある事を証明してくれました。新潟の未勝利をレコード勝ちしたように、左回りの方がパフォーマンスも上がっております。今週は天候も良さそうで良馬場での開催が期待されておりますし、好条件が揃っております。

父親のオウケンブルースリはジャパンカップで2着になっていますし、父父のジャングルポケットはジャパンカップを勝っています。母父のエリシオは、ジャパンカップで3着となっています。血統的には、ダービーの東京2400mは得意な血統と言っていいでしょう。

今回は有力馬からのマークも薄れるでしょうし、人気のない立場なら自分の競馬を気楽にすればいいだけです。今回楽な立場でダービーに臨めるオウケンムーンは、実は最も『運』を引き寄せているのではないでしょうか？

ということで、皐月賞では『運』のなかったオウケンムーンが、ダービーでは『運』がプラスとなり、ダービー制覇という結果で格言を証明してくれることでしょう。