JRAではオークス、ダービーが終わり今週から2歳戦のスタートとなりますが、地方ではジャパンダートダービーが残っているように、海外でも各地のダービーがまだまだこれから開催されていきます。中でも最も注目を集めるだろうダービーが本場英国の開催です。例年よりも日本から熱い視線の送られる理由というのが、ディープインパクト産駒のサクソンウォリアーが大本命として出走してくるからです。
未勝利戦を勝利した段階でブックメーカーがダービー出走を見越してオッズをつけていたほどの期待を受けていたサクソンウォリアーですが、前評判通りの活躍で2000ギニーを勝利してダービーまで駒を進めました。前走は主戦のムーア騎手が同厩舎のメンデルスゾーンでのケンタッキーダービー出走と日程が重なっていたため、若手のオブライエン騎手に乗り替わりとなってしましたが、卒なく抜け出す価値っぷりを見せ、ダービー本番へ向け視界良好となるレースでした。
今回、本命での出走にあたってみなさんが気になるのは前走から4ハロンという大幅な距離延長にあるかと思いますが、父ディープインパクト、母父ガリレオなので血統で言えば特に問題はないでしょう。奇しくも距離延長が不安視された今年の桜花賞馬アーモンドアイは4ハロン延長を物ともせず、圧巻の走りで二冠を制しました。
管理調教師は名門オブライエン師ということで、ここでの結果次第というところもありますが、今年の凱旋門賞にもエントリーしてくることが予想されます。凱旋門賞で日本馬に立ちはだかる最大の壁がディープインパクト産駒という想像もつかなかったような構図が実現するかもしれませんが、今年はサクソンウォリアー以外にもハーツクライ産駒のヨシダが米G1を制しており、サンデーサイレンスの血が世界を駆け巡るのは夢物語ではなくなってきています。
日本調教馬ではないため複雑な気持ちかもしれませんが、日本を代表すると言ってもよい血統が東西問わず世界中で活躍するというのは誇れる事実ではないでしょうか。
肝心の英ダービーは日本からの出走があるわけではないためJRAの海外馬券販売もありませんが、グリーンチャンネルでは土曜日深夜から生中継されるため、ご加入済みの方はぜひご覧になってはいかがでしょうか。