阪神競馬場では、今週の日曜日に牝馬限定のハンデ重賞「マーメイドステークス」が行われます。このレースは、例年雨模様の天候と軽量馬の多さからか、荒れる傾向があります。過去10年間でも、番人気馬はわずか1勝であり、30頭中の3着までに入った馬のうち、10番人気以下の馬が7頭も食い込むなどの結果がありました。

今年のマーメイドステークスには13頭の出走馬が参加します。トップハンデは56kgで、昨年の勝馬であるウインマイティーを含む1頭のみです。55kgと54kgの馬がそれぞれ1頭ずつ参戦し、53kgの馬が2頭、残りの7頭は50kgと51kgの軽量馬です。この出走メンバーからは、今年も荒れる展開が予想されます。

特に注目しているのは、ハンデ53kgのシャーレイポピーです。シャーレイポピーは4歳時の2月に、3勝クラスの武庫川ステークスを制してオープンクラスに昇格。しかし、その後はオープンクラスでG3を6戦し、リステッド競走にも1度出走しましたが、馬券圏内にも入ることなく、掲示板にも載ることがありませんでした。さらに、二桁着順も4度経験しており、不振が1年近く続いています。

それにもかかわらず、今回のレースではシャーレイポピーに注目したいのは、まず初めてブリンカーが装着されることです。そして、このレースが阪神競馬場で行われるということも大きなポイントです。シャーレイポピーにとっては、新たな装備とベスト舞台が与えられ、その影響がどのように現れるのかが注目されます。

復活を期すために馬具を使うことは一般的ですが、その効果は馬によって異なります。しかし、シャーレイポピーの場合、今回は調教で非常に好時計を連発。走りやすくなっている効果が出ているのなら、自然と結果もついてくるはずです。これまでの不振期間でも勝馬との着差は僅差であり、7戦中6戦が1.0秒以内の差だからです。少しでも速く走れれば、着順も上位に上がってくるでしょう。

さらに、今回のレースでは阪神競馬場での出走となります。これまでシャーレイポピーが4勝しているのは全て阪神競馬場でのことですから、阪神競馬場は彼女にとって非常に得意な舞台です。

初めてブリンカーを装着し、得意な阪神競馬場で挑戦することになるシャーレイポピー。彼女が不振から一変し、重賞を制する姿を期待したいと思います。