今週の日曜日、東京競馬場では3歳馬のダート重賞「ユニコーンステークス」が行われます。過去10年だけ見てもダート重賞の中で最高レベルの出世レースとされ、勝利後にJpn1のダート交流重賞で勝つ馬が7頭も存在しています。昨年のペイシャエスもJpn1の勝利はありませんでしたが、2着に入るなどの成績を残しました。このレースは今後のダートJpn1路線の中心となる馬が現れることが期待されています。
今年のユニコーンステークスには、今後の交流重賞で主役になる可能性を秘めた15頭の馬が出走しています。魅力馬が多いですが、今回注目したいのは「惑星馬」。アイファーソング産駒のアイファーテイオーです。
アイファーテイオーは、小倉競馬場で行われた未勝利戦と1勝クラスを連勝し、オープンクラスに昇格しました。その後の伏竜ステークスでは4着、鳳雛ステークスでは10着という結果に終わりましたが、小倉での2戦とオープンクラスでの2戦を見てみると、彼はオープンでも十分通用する素質を持っているように見えます。
小倉競馬場での2戦では内側を脚をためながら、上り最速で勝利するという横綱競馬を見せてくれました。一方、オープンクラスの2戦では着順はあまり良くありませんが、どちらのレースも上り3位の末脚を発揮し、道中の位置取りが悪かったために差を詰めても目立たない結果となりました。これらのレースでは逃げ馬が勝利しており、位置取りが後ろ過ぎて展開が向かなかったことは間違いありません。
さらに、オープンクラスの2戦が1800mのレースであったことが重要なポイントです。過去のユニコーンステークスの勝馬を見てみると、ユニコーンステークスの前に1800m以上のレース経験があった馬が10頭中8頭と多い傾向があります。やはりタフな東京のマイルは1800mをこなせる地力が必要となってきます。今年のメンバーでは、意外にも1800mを経験している馬が少なく、アイファーテイオーが1800mのレース経験を2回持っているという点は、ひそかにプラス要素となっています。
鞍上は、デビュー以来ずっと乗っている藤懸貴志騎手。彼はリーディング上位の騎手ではありませんが、意外にも東京競馬場での騎乗成績が良く、2年前の2021年にはオークスで16番人気の馬を騎乗し、3着に入っています。
現在のアイファーテイオーは、ここ2走でオープン戦での結果が振るわなかった状況ですが、鞍上が得意な東京競馬場で彼の持つプラス要素を活かせれば、彼がこの重要なレースで勝利する可能性も考えられます。
したがって、ユニコーンステークス2023では、ここ2走で結果が出ていないアイファーテイオーが1800mの経験と鞍上の得意な東京競馬場を活かし、大きな飛躍を遂げて出世レースを制することを期待し、彼が今後のダート路線をリードしてくれることを応援したいと思います。