今年のオークスは1着アーモンドアイ、2着リリーノーブルともにキングカメハメハ系の産駒による決着となりました。それぞれロードカナロア、ルーラーシップという競走時代には距離適性に幅のあった産駒から更に広がりを見せる交配成績を3歳クラシックで残しており、POGファンならずとも気になるキングカメハメハ系種牡馬。
まだ産駒デビューは先になりますが注目しておきたいのが、母系の良さも高く評価されている朝日杯FS勝ち馬のリオンディーズです。わずか5戦での引退となってしまいましたが、母の父にはスペシャルウィークがおり、初年度の種付け料が受胎条件150万円とまずまずの設定だったことから申し込み総数191頭と殺到しました。初年度は期待値によるご祝儀的な申し込みも含まれるかもしれませんが、強気に50万値上げした今年もすでに満口を迎えており、初年度産駒の出来の良さが伺いしれます。
そして、リオンディーズを早熟型とするならば、晩成型と見られるラブリーデイも期待の1頭です。5歳になって念願の重賞初制覇かと思えば、G1勝利2つを含む重賞6勝と一挙に成績を伸ばした成長力で、競走成績を終えてみれば同世代でも屈指の戦績を残す活躍となりました。
かと言って2歳時にも2連勝しており、能力がなかったわけではないことも留意しておきたいところでしょう。
こちらも初年度の種付け料はリオンディーズ同様受胎条件150万円で設定されましたが、母系の違いや早熟性などからリオンディーズのほうが評価され、こちらは138頭に種付けをし、今年の料金も昨年と据え置きとなりました。かと言って、2歳時にオープンまで2連勝し、京王杯2歳Sでは2着に入り、朝日杯FSやダービーまで駒を進めているように、一概に晩成型と決めつけるほど早期の仕上がりは悪いものではありませんでした。
仏ダービーを制覇したスタディオブマンや、英2000ギニーを勝利しダービーでは惜しくも4着に敗れたものの圧倒的人気で出走したサクソンウォリアーなど、ヨーロッパではディープインパクト旋風が吹いていますが、キングカメハメハにも凱旋門賞2着のエルコンドルパサーと同じキングマンボの血が流れ、海外への期待のできる血統背景でもあります。本日紹介の2頭による産駒のデビューはまだまだ先の話になりますが、楽しみに待ちたいと思います。