競馬の勝ち負けの要因には馬７に対して騎手３と言われていましたが、最近ではもっと騎手の重要性が増して来ているのではないか、リーディング上位の変わらない顔ぶれを眺めているとそういった印象を持ちます。外国人ジョッキーの本格参入という象徴的な出来事があったために余計に思ってしまう部分もあるかもしれません。

もちろん結果を残していることこそが、良い馬に乗る機会を増やすという好循環をもたらしているのは間違いありませんが、どのレースでも強い馬に乗れるわけでもなく、それでも期待以上の活躍を見せてくれているからこその成績であり、良い馬にさえ乗れば勝てるというほど競馬は甘くないように感じます。

そういう観点から、今週のエプソムカップで注目したいのが美浦・萩原厩舎の管理馬サーブルオールです。母は短距離を走っていたモンローブロンドですが、父ハービンジャーの血が出たのか、サーブルオールはマイル以上の距離で持ち味を発揮しています。また、ダービー馬ロジユニヴァースとは祖母ソニンクをともに持つ従兄弟の関係にある血統です。

ようやくオープンに上がってきたばかりの中での別定戦なので楽ではありませんが、東京コースでは過去4戦して【2-0-1-1】と勝率50%を誇る得意コースでもあります。近5戦で同馬の手綱を握っているC.ルメール騎手は現在この馬で2連勝中と相性の良さは抜群です。引き続きルメール騎手が騎乗するなら大きな割り引き材料はない馬です。

今回はG1以外では安定感抜群のサトノアーサー、オープンは負け無しの3勝で次は重賞の番が待たれるダイワキャグニー、そしてダービー以来2年ぶりの競走復帰となるスマートオーディンなど重賞でも人気を背負ってきた常連の参戦があるなかでサーブルオールがどこまで食い込むことができるか注目です。