牝馬限定のハンデ戦と“荒れる”イメージの付きまとうマーメイドステークス。過去10年で上位人気によるワンツーでの決着が昨年のマキシマムドパリ(3番人気)とクインズミラーグロ(2番人気)のみとなっており、上位人気馬が苦戦する傾向にあります。
内から外まで枠による差も極端な傾向は見て取れず、脚質を見ても逃げから追い込みまでまんべんなく勝ち馬を輩出しており、傾向からは予想の軸が決めづらくなっております。08年には193万馬券という高額配当が飛び出しており、さらに13~16年まで4年連続で10万馬券以上が続くなど、波乱の傾向が強いレースとなっております。穴党にとっては見過ごすことは出来ないレースと言えるでしょう。
上位人気が予想されるのは前走で福島牝馬Sを勝利したキンショーユキヒメを始め、シンハライトの半妹で半姉リラヴァティもこのレースを勝っているミリッサや、トゥザヴィクトリー産駒のトーセンビクトリー、オープン入り以降大崩れのない安定した走りを見せるレイホーロマンス、そして今年の愛知杯勝ち馬のエテルナミノルあたりになると見られます。
実績的にも特に抜けた馬はおらず、荒れる前提で考えると軸に据えるのも難しく、ボックスで固めるのはもっての外といったところでしょう。出走メンバーは伏兵馬が十分つけ入る余地のありそうな構成となっております。今年も波乱に期待するファンは多いのではないでしょうか。
今回注目したい穴馬として取り上げたいのは、前走パールS・3着の「アンドリエッテ」です。
牝馬限定クラシックでも善戦してきましたが、古馬になってもなかなか勝てないレースが続いております。収得賞金はオープン入りスレスレの1600万円ですが、獲得賞金は1億を超えており、相手関係問わず入着までは堅実にこなす馬主孝行です。
重賞の成績は「0-1-0-7」と馬券を購入する側からするとやや判断にこまる馬で、人気も上記で挙げた有力馬の下と考えるならそれなりに妙味のあるオッズとなりそうです。
前走がパールステークスだった馬は過去10年で3勝をあげるなど好成績です(3-1-2-18)。3着内に入った6頭のうち4頭は6番人気以下の馬となっており、穴を開けるケースも目立ちます。今年の登録メンバーの中ではパールステークス組はアンドリエッテのみということで、波乱を前提とするなら馬券の検討からは欠かせない存在と言えます。
穴馬候補の一頭として注目してみてはいかがでしょうか。