いよいよ夏の大一番「札幌記念」が開催。2006年から定量戦となり、実績馬の出走が容易になった同レース。特に近4年はG1馬やその後のG1馬が連続して優勝してきました。メンバーはG1のレベルには及びませんが、夏の北海道競馬シーズンにおいて最高のメンバーが集結するG2と言えるでしょう。
今年も2021年のダービー馬シャフリヤール、大阪杯勝者ジャックドール、昨年の香港ヴァーズ勝ち馬である6歳牝馬ウインマリリンの3頭のG1馬に加え、G1未勝利ながらもイクイノックスのライバルとされるダノンベルーガ、G1で2度の2着経験のあるヒシイグアスなど、G1戦で実績を持つ5頭が出走します。さらに8頭の重賞勝ち馬も出走し、例年を上回る実績馬たちが競り合うこととなりました。
その中で特に注目しているのは6歳牝馬のイズジョーノキセキです。イズジョーノキセキはG2府中牝馬ステークスで重賞勝ちを収めた実績馬。昨年の有馬記念でも4着に好走し、その能力を証明しています。他メンバーの実績もなかなかなので目立った実績ではありませんが、定量戦という条件はアドバンテージになるでしょう。
定量戦のため多くの馬が前回と同じ斤量か増量で出走しますが、イズジョーノキセキ、ユニコーンライオン、トップナイフの3頭だけが前走から斤量が軽くなっています。この中でイズジョーノキセキ以外の2頭は低い順位での成績を収めており、斤量減少が大きな影響を及ぼす可能性は低いと言えます。しかし、イズジョーノキセキは前走で勝ち馬からわずか0秒4差の5着という好走を見せています。この馬にとっての1kgの斤量減は絶妙な有利さと言えるでしょう。
先日川田将雅騎手も自身のコラムで「夏場は斤量の軽さがより生きてくる」という名言を残しており、1kgの斤量減は数字以上のアドバンテージがあります。
前走は牝馬限定戦でしたが、最重量での出走となりました。勝ち馬との斤量差が6kgありながら直線での脚色は十分でちょっとごちゃついた分、脚を余して負けた感がありました。タラレバになりますが、ごちゃつかなければ結果は違っていたかもしれないでしょう。
ということで、札幌記念は定量戦の絶妙な斤量有利さを活かしそうなイズジョーノキセキが、実績馬達をしっかりと負かして重賞2勝目を飾ってくれることに期待して応援したいと思っています。