今週は秋華賞トライアルの「ローズS」が開催。近年はオークス上位馬が秋華賞に直行することが増え、2018年以降オークス3着以内に入った実力馬はローズSに出走していません。
今年もオークス最先着馬であるラヴェルは4着、他のオークス組としては8着のソーダズリング、10着のレミージュなど、秋華賞への出走権と賞金を確保できていない馬が多いため、彼らにとってはチャンスが広がることを期待しています。
その中で注目したいのがキタサンブラック産駒のココナッツブラウンです。ココナッツブラウンは、2月にデビューし2着というスタートでしたが、休養を経て6月の未勝利戦で復帰し初勝利を挙げました。その後、4戦目の1勝クラスも制覇し、ローズSに挑戦してきたという臨戦過程です。
クラシック路線の上位組が不在で、今年は前走で1勝クラスを制覇した馬がココナッツブラウンを含めて9頭とやや多め。ココナッツブラウンは4戦して2勝2着2回という成績を収めており、連対率100%と安定感は抜群です。
それぞれの内容も非常に良く、2着に屈した新馬戦での上がり最速や、ハイペースを制しての勝利、外々からの差し切り勝ちなど、幅広い競走スタイルを見せています。特に前走は圧倒的なパフォーマンスで1着となり、大物感を感じさせる勝ちっぷりでした。
レースは中団追走から直線上がり3F34秒2で差し切るという内容で、3歳牝馬で札幌芝1800mの舞台をこの上がりで勝ち切れるのは重賞級。中京マイルで行われた新馬戦でも上がり3F33秒台の脚を使えており、どんな馬場でもしまいは堅実です。近3戦は洋芝を使われてきましたが、オール野芝の阪神コースなら良い脚を使ってくるでしょう。
メンバーの格が上がるのでなるべくポジションは前目につけておきたいところですが、持ち前の展開を問わない脚なら中団からでも上位争いには加わってくるでしょう。