今週の土曜日、東京競馬場ではマイル重賞の「富士S」が行われます。秋のマイル王を決めるマイルチャンピオンシップを狙う馬がステップレースとして集結してきます。
今年は、出走頭数こそ12頭と少ないものの、春のマイルG1戦線を走ってきた粒ぞろいのメンバーに加え、約1年半ぶりの復帰となるステラヴェローチェの出走もあり、少頭数にしてはワクワクするレースとなりそうです。
そんな中で注目しているのは、ダイワメジャー産駒の4歳牡馬のマテンロウオリオンです。マテンロウオリオンは、前走安田記念に出走し11着と敗退しています。3歳時にNHKマイルの2着があり、G1戦線でも活躍できる馬ですが、NHKマイル以降はG1~G3の重賞を8戦して一度も3着以内がありません。
NHKマイルでは素晴らしい追い込みを魅せて勝馬ダノンスコーピオンとクビ差の惜しい2着だったのですが、その後は追い込んで上位に届かず、時には先行するも伸びずで上位に来れずという競馬が続いていました。ベテランの横山典弘騎手をはじめ陣営が試行錯誤していますが、なかなか結果が出ないという状況が続いています。
今回は秋の始動戦として富士ステークスが選ばれましたが、新馬戦以来実に13戦ぶりに田辺騎手に乗り替わりとなります。この乗り替わりがプラスに働くかどうかは本番まで分かりませんが、横山騎手とは現在12戦連続でコンビを組んでおり、8戦連続で馬券圏外に敗れています。
乗り替わりについてはもっと早くから試してもらいたかったという声も囁かれており、この乗り替わりについては前向きな意見を持つファンも少なくありません。
後方からの競馬が好きな横山騎手からの乗り替わりということで、ここはこれまでよりある程度前目の位置取りを狙ってもらいたいところ。4月のダービー卿CTでは4着、続くマイラーズCでも5着と、良い脚を使えて善戦しています。このように一瞬の脚はまだまだ使える馬で、脚の使い所を把握してるという点では横山騎手の信頼度は高いですが、この脚がまだ使えるなら田辺騎手でもチャンスは十分にあると見ています。
この乗り替わりがいいアクセントとなれば、4歳馬でまだまだ成長過程のはずであるマテンロウオリオンが素質を開花させることも十分にありそうです。
ということで今年の富士ステークスは、4歳馬で成長過程のはずであるマテンロウオリオンが、新馬以来13戦ぶりの乗り替わりをきっかけに素質開花してくれることに期待して応援したいと思います。