今週の土曜日、東京競馬場では2歳馬限定の「東京スポーツ杯歳ステークス」が行われます。近年クラシック登竜門と言われ注目度が増したレースで、一昨年の2021年からG2に格上げされた注目度の高いレースです。格上げされたその年の勝馬はイクイノックスで、その後はいきなりクラシックの中心となり今や世界一の馬に。格上げの判断は、大成功と言えるでしょう。
それまでにも2019年の3冠馬コントレイル、2017年のダービー馬ワグネリアン、そして2013年には皐月賞馬イスラボニータと過去10年だけでも4頭ものG1馬を輩出。勝てなかった馬でもクラシック路線で上位を賑わす馬が数多く出走してきています。
今年もクラシック路線で上位を賑わす馬の登場が待ち遠しいところですが、出走馬が10頭と寂しい中で注目しているのは、アルアイン産駒のテリオスルルです。
今回の出走馬は全馬新馬戦を勝っているという素質馬揃い。新馬戦を勝ったばかりの1戦1勝馬が7頭もいるメンバー構成となっています。テリオスルルも新馬戦の勝ちっぷりは見事でしたが、前走1勝クラスのサフラン賞で3着に敗退したことで、評価が大きく下がっているようです。
とは言え、前走のサフラン賞の内容は高く評価できるものであった。出遅れスタートからやや仕掛け気味に位置取りを押し上げて落ち着こうかというところで、大きく出遅れていた馬が一気に先頭に躍り出ていったため、落ち着く間もないまま道中を進むことになっていました。そんな展開もあってペースが速くなり、前に行く馬には厳しいレースになりました。
そんな厳しいレース展開の中、テリオスルルは直線では先頭に躍り出て抜け出そうかという横綱競馬をしたものの、やはり前半の落ち着く間がないままハイペースを進んでいた影響なのか、差してきた2頭に差されての3着となってしまいました。
スローペースの競馬しか経験していない馬がほとんどとなる今回のメンバーでは、この経験は大きなアドバンテージとなるでしょう。今回は7頭が1戦しか走っていない中、テリオスルルは2戦走っており、競馬の経験値は上位と言えます。新潟1800mで長い直線を長く良い脚で逃げ切り、中山1600mで急坂をこなして3着に好走。この2戦の内容からも、東京1800mは合いそうな気配です。
ということで、東京スポーツ杯2歳ステークスは、2戦走ってハイペースも走った経験がものを言う
テリオスルルが、素質馬を退けてクラシック路線へ進んでくれる結果を残すことに期待したいと思います。