今週の日曜日、京都競馬場では伝統あるG2ハンデ戦の「日経新春杯」が開催。古馬中長距離G1路線の主役を争う明け4歳馬と、歴戦の古馬が激突するレースとして知られている一戦だ。今年も昨年の菊花賞に出走した明け4歳馬5頭と、重賞戦線を走ってきた古馬9頭との対決が実現する。
今年の日経新春杯で注目しているのは、明け4歳の1頭、キズナ産駒のサヴォーナだ。菊花賞では7番人気で5着に善戦したが、スタートで出遅れて途中で捲り気味に追い上げ、勝ったドゥレッツァに迫る強い競馬を見せてくれた。
明け4歳となり、どこまで成長したかも楽しみな1頭。春から秋にかけての出走と、それに伴う馬体重の比較から、サヴォーナの成長が一際際立っている。サトノクラウンが494kgから496kg(+2kg)、シンリョクカが442kgから460kg(+18kg)、ハーツコンチェルトが498kgから498kg(±0kg)、リビアングラスが488kgから498kg(+10kg)に対して、サヴォーナは514kgから536kgと、馬体重が+22kgも増えている。特に、牝馬のシンリョクカはもともと軽い方といえるため、500kgを超えるサヴォーナの+22kgは驚異的な成長を示していると言って良いだろう。この成長ぶりからは、古馬になってからの活躍にも大いに期待が寄せられる。
さらに、今回の日経新春杯では牡4歳馬4頭のハンデも注目しておく必要がある。菊花賞4着のリビアングラスが54kg、ダービー3着、菊花賞6着のハーツコンチェルトが55kg、ダービー11着、菊花賞10着のサトノグランツが57.5kg、そして菊花賞5着のサヴォーナが56kgとなっている。サトノグランツは重賞2勝の実績が上位ではあるが、菊花賞では他の3頭に負けており、単純に不利な状況と言える。逆にサヴォーナの56kgは、リビアングラス54kgやハーツコンチェルト55kgに比べてやや背負わされた感じもするが、馬体重の成長分と比較すると1kgや2kg程度では、サヴォーナの成長力が相対的に上回っているとも言える。
ということで、伝統ある日経新春杯は不思議なハンデもあって、成長著しいサヴォーナが今年の中長距離路線の主役に躍り出ることを期待し、応援したい。